管理人のイエイリです。
自動車や産業機器など、複雑な製品では、奥の方にある部品をどう効率的に取り出せるかがメンテナンス時の大きなカギとなります。
3Dによる設計や生産が進んだこれらの業界でも、サービス部門では部品の取り外し方や、サービスのしやすさなどを実機で行っています。
例えば、奥にある部品を取り外せるかどうかを検討するために、周りの部品を一つずつ取り外して確認するなど、手作業による試行錯誤を行うのに多くの時間がかかっています。
こうした部品の取り外し問題を合理化するため、ラティス・テクノジーは同社開発の3Dフォーマット「XVL」に対応した新ツールを開発。7月7日に発売しました。
ある部品を取り外せるかどうかを、
ナ、ナ、ナ、ナント、
3Dモデル上で自動判定
してくれるのです。
このツールは、同社のXVL編集・閲覧ソフト「XVL Studio Pro」に対応した「Plannerオプション」です。
取り外せる部品は、他の部品との干渉を考慮した最適な取り出し経路を自動検出できます。
そのため、重い部品を一つ一つ外したり取り付けたりして、検討していた作業に比べると、検討の労力はずっと軽くなります。
Path Plannerオプションで検討した取り外し経路は、XVL Studioの工程機能によって
アニメーションで見える化
できるほか、動的計測機能で他部品との距離を取り外し経路に沿って確認できるので、実際に作業するとき十分なすき間があるかどうかも分かります。
気になるお値段ですが、Path Planner オプションが1ライセンス当たり500万円、保守料が100万円とのことです。
建設業界向けのソフトではありませんが、こうしたシステムがあれば、維持補修や改修がしやすく、ライフサイクルコストの小さい建物や設備を設計するうえで役立ちそうですね。
そのうち、取り出しやすい形かどうかで、部品や設備の形や配置が決まる時代になるかもしれません。