管理人のイエイリです。
国土交通省は平成28年度から、ドローン(無人機)や3Dデータに基づいて施工するICT建機などを導入し、設計、施工の生産性を大幅に高める「i-Construction(アイ・コンストラクション)」の推進しています。
同省はこの政策に伴い、ICT建機の導入によって増えるリース料や初期導入経費の項目を積算基準に追加する改訂を行いました。
こうした動きを受けて、コマツはICTブルドーザー5機種と、ICT油圧ショベル1機種の合計6機種を4月1日に、
ナ、ナ、ナ、ナント、
国内市場で販売開始
したのです。
国内市場で販売が開始されたICTブルドーザー(左)とICT油圧ショベル(右)(以下の写真:コマツ) |
コマツは2013年9月から、ICT建機を国内市場に投入していましたが、いずれもレンタルでの提供でした。
ICTブルドーザーとICT油圧ショベルには、大きな力で効率的に掘削作業を行える世界初の「インテリジェントマシンコントロール」機能を備えています。
また、ICT油圧ショベルには、人工衛星の電波を使ったGNSS(全地球衛星測位システム)によってバケット刃先の位置情報を施工データと照合しながらブーム、アーム、バケットを操作する世界初のマシンコントロール技術を搭載しています。
発売機種と公表価格は、ICTブルドーザーがD37PXi-23(2800万円)、D61PXi-23(4050万円)、D65EXi-18(4550万円)、D65PXi-18(4850万円)、D85EXi-18(6150万円)、D85PXi-18(6100万円)、D155AXi-8(8250万円)です。
また、ICT油圧ショベルは、PC200i-10(3665万円)とPC200LCi-10(3750万円)となっています。
ICT建機とともに、コマツは「スマートコンストラクションサポートサービス」(初年度特別料金:7万8000円/月)の販売も始めました。
その内容は、施工現場の状況を3Dデータで把握できるクラウド型プラットフォーム「KomConnect」の利用や、ICT施工の遠隔サポート、高精度施工のためのGNSS補正データ配信、通信料、そしてICT建機本体ソフトウエアの保守料からなっています。
そして、同サービスオプションも用意されており、
ドローンによる高精度測量
や、施工に必要な3D設計データの作成、現場座標とGNSS測位座標をひも付ける「ローカライゼーション」があります。
今や建機も、ICT化によりソフトとハード、そしてサービスをセットにして販売するソリューションビジネスの域に入ってきたようですね。
また、コマツは「建設現場の施工形態を改革するICTブルドーザーとICT油圧ショベルの開発」で、2015年度日本機械学会賞(技術)も受賞しました。おめでとうございます!