管理人のイエイリです。
最近、ウェアラブル端末とAR(拡張現実感)を使った水処理プラントやビルの電気設備などの点検システムが各社で開発されています。
作業員が設備に近づくと、端末の画面に次に点検する機器などの写真や図面などを表示し、案内してくれるものです。
しかし、写真で案内する場合、写真の向きと違った位置では正確なAR表示ができないので、機器の位置が分かりにくいという問題がありました。
そこで三菱電機は新しい保守点検作業支援技術を開発しました。
ナ、ナ、ナ、ナント、
設備の3DモデルをAR表示
し、機器の位置にかかわらず正確な位置が分かるようにしたのです。
例えば、60cm先に点検対象の機器がある場合、表示誤差は1.2cm以内に収まります。
作業者が点検対象の機器に近づくと、点検順序と点検項目が自動的にAR表示されるので、直感的に点検を行えます。
設備の3Dモデルは、3Dセンサー付きのタブレットパソコンで設備の写真を撮影すると、自動的に作成される仕組みになっています。
点検結果は、手入力する必要はなく、AR表示された機器の番号に対して
「1番異常なし」
とか、電流計の表示値を「2番600A」とか声に出して言うと、音声入力で記録されます。
不自然な入力や点検漏れはシステムが再入力を促してくれるので、点検ミスも防ぐことができます。
今回、「高騒音下音声認識技術」により、騒音が85デシベル(dbA)と大きな現場でも95%の認識率で入力できるようになりました。
ARと音声入力を使うと、両手がハンズフリーになるので、作業もさらにはかどりそうですね。声というメディアを、ITシステムでも大いに活用したいものです。
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