管理人のイエイリです。
今年の春、ドローン(無人飛行機)界に彗星(すいせい)のように表れたベンチャー企業、テラドローンは、東南アジアで電動バイクを展開するテラモーターズを母体に発足しました。
第1弾の事業は、ドローンによる空撮写真を使って、土工現場の3Dモデル化や施工管理などを行う土木測量分野からスタートしました。
あれから半年ちょっとしか過ぎていないのに、テラドローンは11月21日、驚くべき記者発表を行いました。
ベルギーに本拠を置くUnifly NV社と戦略的パートナーシップを締結し、
ナ、ナ、ナ、ナント、
ドローンの運行管理
システム「UTM(UAV Traffic Management)」サービスを、アジア・太平洋地域をメインに展開するというのです。
いわば、“ドローン界の航空管制塔”としてのサービスを世界的に提供しようというわけですね。
最近、様々な分野でドローンの活用が急速に広がっていますが、ビジネスでの活用は土木分野での測量などドローンのパイロットから目視できる“有視界飛行”の範囲にとどまっているのが実情です。
そこでテラドローンは、約5年前から欧州でドローンのUTMサービスを展開してきたUniflyに約5億円の資本を投入し、筆頭株主になるとともに、徳重氏が役員に就任しました。
提供するUTMサービスは、リアルタイムに空域を飛び交う複数のドローンの位置情報を把握し、複数のドローンが効率的かつ安全にフライトできるように支援するシステムです。
具体的には次のようなものが含まれます。
まずは同じ空域を飛び交う複数のドローンの衝突防止や緊急時の停止、そして離陸地点に自動帰還させることです。
また、ドローンの飛行計画や飛行ログの管理、位置やバッテリー残量などのリアルタイム管理も行います。
そして、重要施設など飛行禁止エリア内への侵入を防ぐ「ジオフェンス」機能や、指定したエリア内だけを飛行させる「ジオケージ(ジオフィルター)」機能も含まれています。
こうなると、単なるドローンの運行管理だけでなく、
ドローンのIoT化
を実現するビジネスモデルと言ってもよさそうですね。(IoT:モノのインターネット)
今後もUTMの運用に必要な情報や技術を蓄積しながら、業界ごとのニーズに対応したカスタマイズ、政府・関連機関との連携による規制やガイドラインに対応したシステム構築を目指していきます。
そのうち、このUTMサービスによって、町中をドローンが整然と列をなして飛行しながら、様々な業務を行う姿が見られるようになるのでしょうか。楽しみですね。