管理人のイエイリです。
工事現場では、土地の造成を行うための仮設標識となる「丁張り」や、構造物や建物の位置を出す「測設」「墨出し」などを地表面上に設置する場面によく出くわします。
こんなときは、紙の野帳と関数電卓を使って計算するわけですが、片や図を描き、片やボタンを押すという作業方法だと、効率が悪く、ミスも発生しがちですね。
そこでMetaMoJiは、大林組とともに開発したデジタル野帳「eYACHO for Business」に、現場での測量計算がサクサクと行える各種測量テンプレートを追加し、6月28日に出荷を開始しました。
これまでは野帳と電卓が必要だった測量計算を、
ナ、ナ、ナ、ナント、
iPadだけで行える
ようにしたのです。
例えば、基準点の座標と方向角、距離をiPadの画面上で表に入力すると瞬時に求める点のX、Y座標が求められます。逆に2地点の座標がわかっているときは、距離と方向角が計算できます。
また、水準測量用のテンプレートも用意されており、測点の名前や前視、後視の高さ、既知点の高さを表に入力していくだけで、未知点の高さが次々と表に出てきます。
このほかトラバース放射計算や逆トラバース放射計算用のテンプレートも用意されています。
「eYACHO」は、従来の紙の野帳に代わり、iPadで様々な工事記録やメモを記入できるように開発されたアプリですが、今回、
表計算ソフト感覚
で測量計算を手軽に行えるテンプレートが付いたことで、より便利になりました。
今後も、交点座標計算(4点、3点1方向、2点2方向)や垂線計算(座標2点、方向角)、中央縦距計算、単曲線の要素計算といった機能が追加搭載される予定です。
eYACHOのヘビーユーザーによると、1カ月くらいトレーニングすれば、紙の野帳がなくてもeYACHOだけですべての用事がこなせるようになるそうです。
この機会に、ちょっと頑張って、紙の野帳から卒業することにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。