管理人のイエイリです。
工事現場では台車に重い資材を載せて、作業場所まで運ぶことがよくあります。
しかし、工事用エレベーターに乗せるために狭い場所で切り返しをしたり、手作業で台車に資材を載せ替えたりするのは重労働で大変ですね。
そこで竹中工務店は岡谷鋼機、トピー工業と共同で、クローラー型搬送支援ロボット「クローラーTO(トゥ)」を開発しました。
クローラー型だから、きっとその場でくるりと回る「超信地旋回」もできるので、エレベーター前の切り返しも楽になるのだろうなと思っていたら、実は“ナナメ上”の機能を持っていました。
クローラーには「OMNICRAWLER(オムニクローラー)」という特殊なものを採用しているので、超信地旋回はもちろんのこと、
ナ、ナ、ナ、ナント、
斜め方向や横方向
を含め、全方向に平行移動することができるのです。
ロボットの大きさは幅54cm×長さ92cm×高さ24.6cmで、本体重量は120kgとコンパクトですが、積載量は500kg、けん引は1tまでというパワーを秘めています。
そして荷物などを持ち上げる「リフター機構」を4台装備しているので、台車などの下に潜ってからリフターで持ち上げると、台車ごと作業場所に運ぶことができます。
走行速度は時速3kmと結構速く、25mmの段差も乗り越えられます。稼働時間は2~4時間とのことです。
そして、運転は
スマートフォンとWi-Fi
で操作するという手軽さです。
そのため、女性作業員や高齢作業員でも手軽に重量物を運ぶことができます。今後は自動運転など、現場の生産性向上をさらに高める進化にも期待が高まりますね。
全方向に進める「OMNICRAWLER」は、東北大学大学院 情報科学研究科 多田隅建二郎准教授の研究成果をベースに、トピー工業が実用化を進め、商標や特許出願を行いました。
このロボットは2018年2月をメドに、レンタルや販売を開始する予定です。また、本日(2017年11月8日)~11日までポートメッセなごやで開催される「メッセナゴヤ2017」で、岡谷鋼機のブースに展示されます。気になる方は見に行ってみてはいかがでしょうか。