管理人のイエイリです。
BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)の普及で、建材や設備を3Dモデル化した「BIMパーツ」の重要性がますます高まっています。
野原ホールディングスはこうした背景の下、世界最大のBIMデータライブラリーサイトを運営するスウェーデン・BIMobject社との合弁会社「BIMobject Japan」を2017年12月に設立しました。(詳しくは当サイト2018年1月9日付けの記事を参照)
そして2018年2月1日、同社のビジネスを紹介するイベント「BIMobject Live 2018 in Japan」が、東京・六本木のスウェーデン大使館で開かれ、設計事務所や建材メーカーなどのBIM関係者約80人が参加しました。
このイベントでは、BIMobjectは現在、65万人もの登録ユーザーを持ち、1000社以上の毎月約3万5000人ずつユーザーが増えており、
ナ、ナ、ナ、ナント、
世界でダントツ
に大きなBIMデータライブラリーサイトであることが明らかにされたのです。2018年には100万人を突破するようです。
このサイトの基本的な機能は、建材設備メーカーが販売している建材製品のBIMパーツを、世界中にユーザーに向けて“拡散”することです。
BIMパーツのデータは何種類ものBIMソフトごとに用意する必要はなく、RevitやARCHICAD、Vectorworksなどどれか一つのソフトを使って、「同社が推奨する方法」で作れば、他のソフトでも使えるように自動変換してくれるそうです。
メーカーにとっては、全世界のユーザーに対して少ない手間と費用で製品のマーケティングを行え、ユーザーにとってはBIMソフトでの設計が効率的に行えるというWin-Winなメリットがあります。
また、BIMパーツの属性情報にコスト情報を入れておくことで、ユーザーは工事費の見積もり作業を大幅に省力化できそうです。
しかし、BIMobjectの創始者兼CEOであるステファン・ラーション(Stefan Larsson)氏や、ビジネスマネジャーのマイケル・タイデル(Michael Thydell)氏らの話を聞いていると、機能は従来のBIMパーツダウンロードサイトだけにとどまらないことがわかってきました。
それは、ユーザー同士やメーカーが、建材情報を通じてネットワークで情報交換したり交流したりできる
“建材SNS”
としての機能も持っているということです。
例えば、同じプロジェクトに参加するユーザー同士がサイト上でコミュニケーションを取り合ったり、ある製品のデータをダウンロードしたユーザーが一覧で表示されたりといった機能です。
建材に対するユーザーの評価も、ツイッターやFacebookにおける「いいね!」のようにわかりやすくなり、楽しく使えそうですね。
ユーザー登録は無料ですので、BIMユーザーの方は試してみてはいかがでしょうか。