管理人のイエイリです。
現実の風景の上に3Dモデルを重ねて見られるAR(拡張現実)用のゴーグル型コンピューター、「Microsoft HoloLens」の建設業で注目を集めています。
大林組は岩手県山田町の道路工事現場で切り土法面の「小段」に設置する排水用の側溝をHoloLensによって、
ナ、ナ、ナ、ナント、
丁張りレス施工
しているのです。
まずは、3Dマシンガイダンス機能付きのバックホーで、溝を掘ります。
続いて、プレキャストコンクリート製のU字溝を溝の中につり下げ、水平方向と高さを調整します。
普通は、溝の横に「水糸」を張って、その位置を基準に高さや位置を調整しますが、この現場ではHoloLens上に表示されるU字溝の上端の線を頼りにU字溝を設置していきます。
HoloLensだけでも
プラスマイナス30mm
程度の精度で設置できますが、職人さんのこだわりでさらに精度よく設置するため、現場では測量機とプリズムも併用していました。
なお、元データとなった3Dモデルの作成や、HoloLensに3Dモデルをインプットするソフト「GyroEye Holo」用へのデータ変換は、すべて大林組の現場職員が行っています。
3Dモデルから現場に直接、HoloLensで墨出しができると、作業にじゃまな水糸が不要になるので、作業がはかどります。
また、測量機を使うとカーブしている現場ではレーザー光が届きにくかったり、U字溝の設置中にレーザー光を遮らない姿勢で作業する必要があったりしますが、HoloLensを使うと楽にできます。
HoloLensによって建設現場でのAR活用がますます進みそうですね。
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