管理人のイエイリです。
地方自治体の下水道事業は、経年劣化による改修費用が増加している一方、人口減による収入の減少、少子高齢化による要員不足といった課題を抱えています。
下水道事業も、今後はより少ない人数やコストで、効率的に運営していく必要があります。
そこで東京電力パワーグリッド(以下、東電PG)は、上下水道のマネジメントを手がけるウォーターエージェンシー(本社:東京都新宿区)とともに、
ナ、ナ、ナ、ナント、
富士市公共下水道事業
に対し、事業運営の効率化に対するバリュー・エンジニアリング(VE)提案を行ったところ、採択されたのです。
この結果、東電PGとしては、初めて下水道事業に参入することになりました。
富士市終末処理場の管理運転などの業務は、ウォーターエージェンシー・パシフィックコンサルタンツ特定共同企業体が包括委託されています。
東電PGはこの企業体から、水処理工程などの測定装置や制御装置の保守点検業務を受託し、2018年8月1日に契約を締結しました。
東電PGには電気事業で培った運転管理や維持管理のほかコスト削減や現場での技術、そして経営ノウハウなど、下水道事業に応用できる様々な経営資源があります。
当面は設備の保守点検からスタートしますが、今後は電気や機械設備などへと業務の幅を広げていくことを視野に入れています。
将来展望としては、
スマートメーター
システムの活用や、下水汚泥を燃料化するといったことも実現するかもしれません。
上下水道事業はこれまで、各自治体の中で労働集約的に運営されてきましたが、今後は運転状況や設備のメンテナンス状況をデータ化し、可視化やIoT(モノのインターネット)化によって、省人化していく必要があります。
そのとき、電力会社など広域的な事業を手がけてきた民間企業との連携が、大きな効果を発揮しそうですね。