管理人のイエイリです。
メタボリズム建築の代表作として1966年、建築家・菊竹清訓氏の設計により1966年に完成した旧都城市民会館は、名建築と惜しまれながら今年(2019年)の夏から解体工事が始まっています。
その姿、形だけでもデジタル化して残そうというクラウドファンディングプロジェクト「メタボリズムの名建築『旧都城市民会館』を3 次元スキャンで記録に残したい。」には、当初の目標50万円を大幅に超えて2019年8月6日の朝現在で、217人の支援者から135万円を超える寄付が集まっています。(詳しくは、当ブログ2019年6月3日付けの記事を参照)
このプロジェクトに寄付した人に、寄付金額にかかわらず、うれしいおまけが配られているのが話題になっています。
ナ、ナ、ナ、ナント、
AR版「都城市民会館」
なのです。
このARデータを作成したのは、ARデバイス「HoloLens」関連のシステム開発を手がけるホロラボ所属の藤原龍さん(@lileaLab)です。
ドローンを使って上空から撮影した写真1900枚を使って、i-ConstructionのICT土工でも使われている「フォトグラメトリー」という技術により点群データ化し、それをWebAR化しました。
ドローンによる空撮は福岡大学工学部社会デザイン工学科の大隣昭作さん(m.facebook.com/ohtonari)が行い、フォトグラメトリー処理とWebAR化は藤原さんが担当しました。
FacebookやTwitterでは、このARデータをもらった人たちが、肩の上などいろいろな場所にAR版「都城市民会館」を置いて楽しんでいる画像がアップされています。
しかし、拡大して見ると、特徴的な鉄骨構造がリアルに再現されており、大変な迫力です。
しかし、これはまだまだ序の口です。今日(2019年8月6日)現在、配布されているデータは「β(ベータ)版」であり、今後は
地上撮影した1800枚
の写真からフォトグラメトリーで生成した3Dモデルと合体し、さらに点群データとの合成による精度アップやホール内部の3Dモデルも合体させた「正式版」のリリースも目指しているとのことです。
クラウドファンディングは残すところ9日間だけ(2019年8月6日現在)です。この迫力あるAR版「都城市民会館」をゲットしたい方は、これからでも遅くありませんので、寄付してみてはいかがでしょうか。