管理人のイエイリです。
工事現場を記録するのに欠かせないのがデジタルカメラですが、最近は1回のシャッターで周囲の上下左右をぐるりと撮影できる「360度パノラマカメラ」に注目が集まっています。
中でもリコーの「THETA(シータ)」シリーズは、建設業界でもおなじみですね。最近はスマートフォンやタブレットを使った施工管理アプリでも、360度カメラに対応したものが増えてきました。
パノラマカメラの本家本元と言っても過言ではないリコーが、ついに建設分野向けのサービス「RICOH360 Projects」を始めました。
建設現場の業務を
ナ、ナ、ナ、ナント、
360度画像とクラウド
で共有できるサービスなのです。(リコーのプレスリリースはこちら)
建設現場では多くの写真が撮影されますが、写真で撮影した現場と図面などの文書と対応させるために報告書を作るなど、多大な手間がかかっていました。
その点、このサービスを使うとタブレット端末に表示した図面上に撮影位置をひも付けて管理できるので、図面との対比が非常に楽にできます。
さらに周囲が一度に記録できるので、周囲の状況がよくわかり、資材や作業員の位置関係なども、臨場感をもって伝えられます。
そして、過去と現在の写真を並べて上下左右を見比べたり、気になる部分をズームアップしたり、問題のある部分にはマーキングしたりすることも可能です。
「RICOH360 Projects」を通じて、現場の360度写真を見れば、工事の進捗(しんちょく)状況や品質管理、安全管理の状況が、離れていたところでも手に取るようにわかります。
まさに、
施工管理のテレワーク化
を可能にするクラウドサービスと言えるでしょう。
リコーでは今後、現場巡回中に撮影した写真を、図面と自動的にひも付けする機能などを拡充していく予定です。
昨日(2020年11月16日)の当ブログでお伝えしたように、国土交通省は2020年3月に「デジタル写真管理情報基準」を改訂し、写真にレイヤー(層)を設けてイラストなど他の情報と重ねて表示できるようにしました。
360度写真も、このレイヤーに納めることで、電子納品用の写真の撮影場所や視角などをよりわかりやすくなりそうですね。
工事写真の整理や管理はこれまで、手作業が中心でしたがいよいよ本格的な自動化の時代がやってきそうです。