管理人のイエイリです。
BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)モデルを自分で作ることはないけど、既にあるBIMモデルから数量を拾ったり、工程表を作ったりしてExcelにまとめたい、という人は多いのではないでしょうか。
そんな人にピッタリのツールが登場しました。英国のnomitech社が開発したアプリで、その名もズバリ「ExcelBIM」というものです。
ナ、ナ、ナ、ナント、
ExcelにBIMをインポート
して、BIMモデルのデータを自由自在に集計できるのです。
ポイントはExcelの「セル」にBIMモデルの「コンクリートスラブ」や「コンクリート壁」などの部材をリンクし、相互に行き来できるようにすることです。
Excel上に読み込んだBIMモデルは、自由自在に回転や拡大/縮小ができるほか、表示/非表示もBIMソフトのように行えます。
また、「セル」にリンクする部材は、階ごとに別々にリンクさせたり、複数の階をまとめてリンクさせたりすることができます。
BIMモデルから部材を選ぶときは、BIMモデルの属性情報が一覧表として表示されるので、必要な部分を検索したり、マウスでまとめて選んだりして、Excelのシートにドラッグアンドドロップします。
ExcelBIMがあれば、BIMモデルを活用するだけの人は高価なBIMソフトが必要なく、
ExcelとBIMを一体化
して扱えるので、生産性向上とコストダウンにつながりますね。
対応するBIMデータは、RVT、 IFC、SKP、DWFx、I.DGNなどです。
姉妹製品としては、最新のBIMモデルをクラウドにアップしておき、どこからでも手元のExcelにダウンロードして使える「ExcelBIM Cloud」があります。
また、Excelに2DCADの図面を読み込んで、床面積などを集計できる「Excel2D」というアプリも用意されています。
Excel上でCAD図面の床部分などを選び、「セル」にリンクすることで、面積などを自動計算できるようにっています。
対応するファイル形式は、PDF、DWG、DGNとラスター画像です。
気になるお値段ですが、使用期間に応じて料金を払うサブスクリプション制となっており、ExcelBIMは1年契約の場合、1カ月当たり89ユーロ(約1万2000円)、Excel2Dは同54ユーロ(約7200円)です。
BIMモデルの活用を「大衆化」し、拡大するために、これらのアプリは有効に活用できそうですね。