屋内でも公共座標で点群計測! iPhone LiDARと杭ナビをGeo Scanで連携
2021年10月18日

オプティム(東京本店:東京都港区)が開発・販売する「OPTiM Geo Scan」は、LiDAR(3Dスキャナー)付きのiPhoneやiPadを使って、公共座標系による点群計測を可能にしたアプリとして注目されてます。

現場で計測した点群データを、公共座標系にひも付けるのは、RTK GNSS受信器です。(詳しくは、2021年6月16日付けの当ブログ記事を参照

LiDAR付きのiPhoneやiPadと、RTK GNSS受信器を連携させることにより、公共座標系による点群計測を可能にした「Geo Scan」(以下の資料:オプティム)

しかし、トンネル内や屋内、地下などでは、GNSSの電波が届かないため公共座標系による点群計測ができないのがネックでした。

トンネル内など、GNSSの電波が届かない場所では公共座標系による点群計測ができなかった

そこで、オプティムは

ナ、ナ、ナ、ナント、

トプコンの「杭ナビ」

という墨出し器と、Geo Scanを連携させることにより、GNSSの電波が届かない場所でも計測ができるようにしたのです。(オプティムのプレスリリースはこちら

GNSSの電波が届かない場所で公共座標系による点群計測を行うために導入した「杭ナビ」

杭ナビ」とは、現場での墨出し作業を簡単に行えるようにした測量機で、その精度はトータルステーション並みです。

この杭ナビを使って、トンネル内や屋内に公共座標系で測った「既知点」を設けておき、iPhoneなどで計測した点群とひも付ける仕組みです。

杭ナビを使ってあらかじめ「既知点」をいくつか設けておく

iPhoneなどのLiDARで点群計測を行う

要所要所の既知点(赤丸部分)で、計測した点群データを公共座標系にひも付ける

公共座標系で計測された室内の点群データ

現場では障害物が多いので、常時、杭ナビに追尾させる方法だと、途中で「ロスト」してしまったときに面倒です。

その点、今回の方法だと、杭ナビが見通せる場所だけに既知点を設けておけばよいので、現場でもストレスなく使えそうです。

杭ナビで計測した既知点の座標データを、Geo Scanにインポートするために、トプコンのアプリ「TopLayout」や「楽墨」を使います。

既知点の座標データは、トプコンのアプリ「TopLayout」や「楽墨」でGeo Scanにインポートする

杭ナビとの連携機能が開発された結果、iPhoneによって計測した

屋内外の点群を合体

できるようになりました。

屋内外、どちらでも公共座標系による点群計測が可能になった

iPhoneの点群によって、建物や埋設された構造物の内部を外から“透視”するような使い方もできそうですね。

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