JR東日本が架線点検をスマート化! AIで金具の良否を自動判定
2021年11月11日

管理人のイエイリです。

JR東日本では、夜間に電力係員が鉄道用の高所作業車に乗って、架線設備を近接目視する検査を1年に1回行っていました。

それに、「East-i」という電気・軌道用点検車両で計測したトロリー線の摩耗や高さ、偏位のデータを合わせて設備管理システムに入力し、メンテナンスセンターの係員が確認する、というのが検査ワークフローでした。

高所作業車による近接目視点検(以下の写真、資料:JR東日本)

East-iで計測したデータも合わせて設備管理システムに入力し、メンテナンスセンターの係員が確認するワークフロー

しかし、後述のように一言で架線設備と言っても、様々なパーツからなるので、目視点検だけでチェックするのは大変です。

そこで同社は2021年4月、「East-i」の屋根にカメラを搭載し、

ナ、ナ、ナ、ナント、

架線設備を撮影

し、画像から電線や金具の状態を確認する「架線設備モニタリングシステム」を導入したのです。(JR東日本のプレスリリースはこちら)

電気・軌道点検車「East-i」(左)の屋上に搭載されたカメラ群(右)

このモニタリングシステムは、首都圏線区以外の在来線38線区、約5500kmに導入されました。画像から異常箇所を絞り込めるので、検査業務の約1割が削減でき、大幅な省力化につながりました。そして、検査頻度も1年に最大4回と増やすことができました。

そして、10月には検査体験を「架線設備モニタリング」にすべて移行しました。今後は約2000kmの首都圏線区にも早期導入を目指します。

このモニタリングシステムでは、100kmあたり約40万枚もの画像を見て判断する必要があります。そのため、データ解析を行う「モニタリングセンター」を設立して、オペレーターによる画像のスクリーニング(ふるい分け)を行っています。

これだけの枚数の画像を、オペレーターが見て判断するのは大変と、JR東日本は、さらなる検査の省力化に乗り出しました。

架線設備の画像を

AIに自動判定

させるシステムを導入し、2021年10月に実装、そして11月から試行を開始したのです。

ディープラーニングを用いたAIで、架線設備の良否を自動判定されるイメージ

従来より大幅に省力化された新しい架線設備点検ワークフロー。ふるい分けられたデータを、最後は人間の目で確認することには変わりない

一言で架線設備と言っても、電車のパンタグラフに接するトロリー線のほか、その上を通るちょう架線やハンガー、コネクター、さらには架線の揺れを押さえる振止装置など、様々なパーツからなっています。

架線を構成する様々なパーツ

人手不足がますます深刻化する昨今、これだけのパーツを人間による近接目視だけで維持管理するのは、もはや不可能と言えるでしょう。

人間の代わりに単調な作業を担ってくれるAI(人工知能)やロボットは、ますますインフラ管理の職場に増えてくるのは間違いありません。

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