日本設計と米国オートデスクが3度目の包括契約! BIMと環境、PLATEAUとの連携を目指す
2021年11月12日

管理人のイエイリです。

日本設計と米国オートデスク社は、2014年9月に次世代BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)の実現を目指して包括的なパートナーシップ契約を結び、BIM活用について戦略的な協業を始めました。(詳しくは、2014年9月9日 付けの当ブログ記事を参照

2014年9月、日本設計の千鳥義典代表取締役社長(左)と米国オートデスク社のジム・リンチ副社長(右)=肩書きは当時(写真:家入龍太)

その後、2018年11月にはこのパートナーシップをさらに3年延長し、(1)建物の高品質化・高性能化、(2)BIMワークフローの検討、(3)ビッグデータの活用について取り組んできました。(詳しくは、2018年11月22日付けの当ブログ記事を参照

2018年11月、パートナーシップの延長を発表した日本設計代表取締役 社長執行役員の千鳥義典氏(左)とオートデスクのシニアディレクター、ルー・グレスパン氏(右)=肩書きは当時(写真:家入龍太)

そして2021年11月10日、両社は記者会見を行い、

ナ、ナ、ナ、ナント、

3度目の包括契約の更新

を行ったことを発表したのです。(オートデスクのプレスリリースはこちら

BIM活用について3度目の包括契約を更新した日本設計 代表取締役社長の篠﨑淳氏(左)とAutodesk, Inc. アジアパシフィック アカウント営業本部 シニアディレクター ルー・グレスパン氏(右)(写真:オートデスク)

今回のテーマは、(1)BIMのワークフローの確立、(2)建物の高品質化・高機能化に寄与するBIMの構築、(3)DX(デジタルトランスフォーメーション)推進とビッグテーマの活用と、3年前のテーマをさらに深化させたものになっています。

(1)については、2018年に国土交通省が設置した「建築BIM推進会議」の活動に積極的にかかわり、「設計 BIM ワークフローガイドライン 建築設計三会
第 1 版」のとりまとめに協力したほか、メーカーにBIMオブジェクトの提供を促し、監修した結果、設備や電気の大手メーカーからのBIMオブジェクト提供が始まりました。

今後は国内のBIMワークフロー定着のため、引き続き建築BIM推進会議などに参加するほか、大手企業以外のBIM活用を後押しします。

(2)については、これまでの取り組みで意匠・構造・設備の情報共有が進み、実施設計の増加、超高層や大型案件の基本設計、電気BIMの活用などの成果がありました。そしてBIMと省エネ適合判定を行うWEBプログラムを開発し、2021年9月に実運用を開始しました。

今後は合理的なBIMプロセスやBIMに適した図面表現の確立をめざすほか、社内教育の推進や、Autodesk Insightの活用でBIMとエネルギーシミュレーションを連携した環境性能の最適化などを目指します。

過去3年間で電気設備設計への対応や超高層・大型案件への対応、省エネ適合判定への対応などの成果が得られた。右は日本設計の篠﨑社長(資料:日本設計、オートデスク)

(3)については、BIMの標準化を通じて建物データベースの骨格を整備し、ビッグデータの活用基盤を整えてきました。

今後はBIMとコスト概算システムや仕様書との連携、部門間のコラボレーションにより創造力と品質力を高めるほか、国土交通省が開発し、無料公開している3D都市モデル

PLATEAUとの親和性

も高め、様々な利活用を行うことを目指しています。

BIMとデータベースの連携を進め、コストや仕様書との連携を目指す(資料:日本設計、オートデスク)

質疑応答に応じる両社の幹部メンバー(写真:家入龍太)

建設会社でのBIM活用は、人手不足に対応するための生産性向上やプレハブ化による省人化、自動化が最大のテーマになっていますが、日本設計の場合は建物や都市の環境性能の向上に力を入れている姿勢が印象的でした。

2021年10月から11月にかけて英国グラスゴーで開催された「国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)」では、米国と中国が気候変動対策での協力について異例の共同宣言を出すなど、CO2排出量の削減やネットゼロ化は、今後の建築設計やまちづくりではますます重要になってきます。

また米国オートデスクも、2021年10月に開催したAutodesk University 2021で環境性能を高めるツールについて、都市のヒートアイランド現象を計測するSpacemaker社の微気候解析ツールや、建物のライフサイクルCO2(LCCO2)をBIMソフト「Revit」で設計しながら把握できるツール「Total Carbon」のベータ版などを発表しています。(オートデスクのプレスリリースはこちら

日本設計と米国オートデスクの連携で、日本の建築設計界に国内外の優れたBIMツールや設計ワークフローが導入されることを期待したいですね。

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