管理人のイエイリです。
建築物のBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)モデルに、鉄筋を入力する方法はこれまで、手元の構造図や鉄筋表を見ながら、1本ずつ手作業で入力するというのが一般的でした。
また、鉄筋同士の干渉を回避したり、端部に曲げ定着や接続などを施したりするのも同様です。
Arent(本社:東京都中央区)はこのほど、こんな労働集約型のBIM作業を一気に自動化してくれるソフト「LightningBIM 配筋」を開発しました。
一貫構造計算プログラムからの情報をもとに、配筋や鉄筋の干渉回避などを
ナ、ナ、ナ、ナント、
自動的に行う
ソフトなのです。(Arentのプレスリリースはこちら)
「LightningBIM 配筋」は、オートデスクのBIMソフト「Revit」用のアドインソフトで、一貫構造計算プログラムから出力される配筋情報と、Revit User Group(RUG)仕様のファミリを使って、自動配筋や自動接続、干渉回避、パネルゾーンの収まり検討、納まり図の自動生成などを行うものです。
その手順は、柱や梁のファミリ内に鉄筋を自動配筋→ファミリ間の鉄筋を自動接続・自動定着→干渉を自動回避、という3つのステップで行います。
これまで、手作業で行ってきた配筋BIMモデルの作成を自動化したことにより、配筋の作業時間を
90%も削減
することが可能になりました。つまり、10倍の生産性向上を実現したわけですね。
気になるお値段ですが、サブスクリプション制となっており、1年間84万円(税別)です。ボリュームディスカウントも用意しています。Revitの対応バージョンはRevit2020以降とのことです。
今後は建物全体の数量計算や積算、継ぎ手位置を考慮した鉄筋加工帳の出力にも対応していくとのことです。このほか、同社ではプラント設計用に「PlantStream」というCADソフトも開発しており、1分間に1000本もの配管を自動的に行えるそうです。
BIMの自動化による生産性向上は、これからもますます、進んでいきそうですね。