管理人のイエイリです。
建築工事の現場で欠かせないのが高所作業車です。大きな現場では、一つの現場内で100台以上も同時に稼働することがあるそうです。
一方、高所作業車のカギは、毎日、元請け会社から協力会社に貸し出し、返却することが行われているため、現場で働く人はそのための移動や管理に多大な労力を費やしてきました。
そこで鹿島、レンタルのニッケン、MIYOSHI(本社:埼玉県三芳町)の3社は、この不便を解消するため、既存の高所作業車に後付けできる「QRKAZAS」(キューアールカザス)を開発しました。
ナ、ナ、ナ、ナント、
スマートフォン
にQRコードを表示し、カギとして使えるのです。(鹿島、レンタルのニッケン、MIYOSHIのプレスリリースはこちら)
従来のカギの代わりに、スマートフォンの専用アプリを使ってQRコードを表示し、それを高所作業車に搭載されたQRコードリーダーに読み込ませると高所作業車が使えるというものです。
ちょうど、空港で飛行機に乗るときの要領で高所作業車が使えるというわけですね。
利用者はスマホのアプリを起動させると、始業前点検のチェックリスト画面が現れます。
各項目を点検し、チェック印を入れて「QRコード発行」ボタンを押すと、画面にカギとなるQRコードが表示されるというわけです。
鹿島らはこのほど、このQRコードリーダーを搭載した高所作業車100台を実際の現場に導入したところ、カギの貸し出しや返却などの作業が大幅に軽減できることを確認しました。
スマホをカギにすれば、これまでのように物理的なカギの貸し出しや返却に伴う“移動のムダ”や管理の手間が一気に解消されるというわけですね。
しかし、スマホを高所作業車のカギとして使うだけではもったいないです。
鹿島は施工管理や朝礼、危険予知など、現場で使う様々なアプリを集めた
「K-Mobile」
というパッケージの導入を進めており、QRKAZASは「資機材管理」用アプリの一つという位置づけになります。
今後、3社は「QRKAZAS」に対応した高所作業車を、メーカーやリース会社を問わず、幅広く普及・展開することで建設業界全体の生産性向上を実現することを目指しています。