管理人のイエイリです。
コンクリート工事の施工管理者は、コンクリート打設前に配筋に鉄筋径や本数、間隔などの不具合がないかを注意深く確認する必要があります。
そこで大林組は、配筋の実物を実地型研修施設に設けて、施工管理者が不具合部分を見つけるトレーニングを行ってきました。
さらに2016年には、積木製作(本社:東京都墨田区)と「VRiel(ヴリエル)」という体験型教育システムを共同開発しました。
このシステムは、名前から想像できるように、
ナ、ナ、ナ、ナント、
配筋現場をVRで再現
し、ゲーム感覚で配筋の不具合や間違いを探す訓練を行えるのです。(2016年11月28日付の当ブログ記事を参照)
配筋現場をVR(バーチャルリアリティー)化することで、大規模な現場を再現し、そこに多種多様な不具合を埋め込んでおくことができます。
そして、受講生はVR化された現場を回りながら、不具合を見つけて指摘し、後で「答え合わせ」を行うことで、ゲーム感覚で不具合発見能力を養うことができるのです。
VRが普及した現在、こうした教育システムへのニーズも高まっています。
そこで、両社は「VRiel」の汎用性を高め、「安全体感VRトレーニング」サービス(2019年7月25日付の当ブログ参照)を提供する
積木製作から外販
することになったのです。(大林組のプレスリリースはこちら、積木製作のサービス紹介ページはこちら)
両社は外販に伴い、専用パソコンを不要にして市販のVRゴーグルだけで利用できるようにシステムを改良したほか、コンテンツの内容を各種基準の最新版や、日本建設業連合会の配筋基準図に対応させるソフト面の改定を行いました。
このほか、不具合を見つける部分を柱、梁、スラブから選んだり、受講者のレベルによって難易度を選択したりできるように改良しました。
建設現場での教育訓練をVR化すると訓練をテレワーク化できるほか、短時間で多くの体験ができるので、教育の生産性も向上しそうですね。