管理人のイエイリです。
iPhoneの上位機種やiPad Proに搭載されている「LiDAR」という3Dスキャナー機能で、現場を点群計測するアプリは様々なものが登場しています。
nat(本社:東京都港区)が運営する3Dスキャンアプリ「Scanat」もその一つです。
部屋や会議室などの内部を、iPhoneでぐるりとビデオ撮影するように回すだけで、床や壁、テーブルなどの対象物を読み取り、3D間取り図を作成してくれるのです。
このアプリにこのほど、
ナ、ナ、ナ、ナント、
「RoomPlan API」
に対応した「間取りスキャン機能」が追加されたのです。(natのプレスリリースはこちら)
「RoomPlan API」とは、iPhoneやiPadの発売元であるAppleがリリースした、「iOS16」対応のAR(拡張現実)機能「ARKit 6」に含まれるものです。
iPhoneやiPadのカメラと、LiDARによって家具を含む屋内空間の3D間取り図を作成する機能です。スキャン時に撮影された写真を、3D間取り図に張り付けることで、3Dモデル化することも可能です。
そして、必要な箇所の寸法を画面上で計測することもできます。
natでは「RoomPlan API」を使用したモードを「間取りスキャン」機能、従来のスキャンモードは「ノーマルスキャン」機能として、使い分けられるようにしました。料金は、これまでと変わりません。
Scanatの計測精度ですが、東京都産業技術センターでの検証では、5000.6mmに対して
19.6mmの誤差
と、1%以下の高精度となっています。
話は変わりますが、「ARKit 6」では、建築や土木でも利用できそうな新機能がいろいろと追加されています。
例えば、緯度経度、高度を指定して実世界にARオブジェクトを配置できる「ロケーションアンカー」機能の対象地域に東京が追加されました。
また、ARオブジェクトが現実空間にいる人の前や後ろを通り過ぎる「ピープル・オクルージョン」機能、床や壁、窓などを識別してラベリングする「シーン・ジオメトリ」機能なども追加されました。
これらの機能を一般ユーザーが直接、利用するのは難しいので、アプリベンダーさんに頑張ってもらって、建築や土木、まちづくりでiPhoneやiPadをもっと幅広く利用できるようになればいいですね。