管理人のイエイリです。
橋梁の工事では、耐震補強工事の落橋防止工や防護柵などの取り付けに、「あと施工アンカー」を使うことがよくあります。
アンカーは鉄筋などを避けて打設する必要があるため、追加の構造物はアンカーを打設後に“現物合わせ”でボルト穴を開けて加工します。
しかし、これまではアンカーボルトの配置や傾きを、フィルムや差し金を使って手計測していたため、計測精度が担当者の技量や経験によって異なったり、転記ミスなどのヒューマンエラーがあったりという課題もありました。
そこで横河ブリッジは、米国のドット・プロダクト社(DotProduct LLC。本社:マサチューセッツ州ノーウッド)と共同で、打設されたアンカーの配置や傾きを、
ナ、ナ、ナ、ナント、
タブレットで一発計測
できる技術を開発したのです。(横河ブリッジのプレスリリースはこちら)
この計測技術は、ドット・プロダクト社の3D計測アプリ「Dot3D Pro」の「アンカーボルトモード」として開発されました。
計測するときは、アンカーボルトの先端やコンクリート基準面に専用の「タグ」を取り付け、その位置や角度をもとに、
かつてない精度
で、アンカーの配置や傾きを計測できます。
さらにアンカーの配置と角度を3Dイメージで即座に作成し、アンカーの傾きを色分け表示で合否を判定できるようにしました。
この新機能は近日中にドット・プロダクト社からリリースされる予定です。日本国内での販売はミルトス(本社:東京都千代田区)が行います。
あと施工アンカーで取り付ける部材は、何本ものアンカーに合わせて正確に穴開けする必要があるので、1本でも測定ミスがあると手戻りになってしまいます。
その点、このアプリは現場で精度よく計測でき、その場で合否もわかり、結果をデータで出力するので、現物合わせ界のDX(デジタル・トランスフォーメーション)を実現してくれそうですね。