360度カメラとBIM、BPOで配筋検査をDX! 前田建設の中間検査で現場業務を80%削減
2025年1月7日

管理人のイエイリです。

建設現場で施工管理者の大きな負担になっているのが、鉄筋コンクリート工事の配筋検査です。

コンクリートを打設する前に、設計通りの太さや本数の鉄筋が配置されていることを証拠として残すために、数人がかりで現場を回り、配筋状況を確認しながら記録し、写真撮影を行います。

施工管理ではタブレットやスマホが普及してきたとはいえ、配筋検査の時は巨大なものさしのような「リボンロッド」や、鉄筋を区別して撮影するための磁石なども持ち歩く必要があります。

そこでインフロニア・ホールディングスは、ピクシーダストテクノロジーズ(本社:東京都中央区)、アクセンチュア(本社:東京都港区)とともに、この配筋検査にかかる施工管理者の労力を大幅に削減できる配筋検査支援サービスを開発しました。

リボンロッドや磁石の代わりに、

ナ、ナ、ナ、ナント、

360度カメラとBIM

モデルを使って配筋検査を行うのです。(インフロニア・ホールディングスのプレスリリースはこちら

従来の配筋検査はリボンロッドや磁石を持ち歩き数人がかりで行う必要があった(左)が、この配筋検査支援サービス(右)は1人が360度カメラで現場を動画撮影するだけでよくなった(右)(以下の写真、資料:インフロニア・ホールディングス)

従来の配筋検査はリボンロッドや磁石を持ち歩き数人がかりで行う必要があった(左)が、この配筋検査支援サービス(右)は1人が360度カメラで現場を動画撮影するだけでよくなった(右)(以下の写真、資料:インフロニア・ホールディングス)

このサービスを使うと、現場での作業は、周囲をぐるりと撮影できる360度カメラを持って、現場の配筋状況を動画で撮影するだけになります。

その動画をクラウドにアップすると、業務を代行するBPO(Business Process Outsourcing)サービスの担当者が配筋のBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)と精度よく重ね合わせ、データ上でデジタルメジャーを使って鉄筋の本数や位置などを確認し、任意の角度で写真を切り出します。

そして、本数を確認するためのチェックマークやデジタルメジャーを設置し、寸法情報を含めた配筋写真の帳票を作成してくれるのです。

360度カメラの動画から切り出した写真の画質は、従来の記録写真と比べても遜色のないレベルとのことです。

BPOサービスによって作成された帳票(左)。その写真にはチェックマークやデジタルメジャーも配置されている

BPOサービスによって作成された帳票(左)。その写真にはチェックマークやデジタルメジャーも配置されている

このサービスをインフロニア・ホールディングスの子会社、前田建設工業が施工する東京都内のマンション建設現場2件で使ってみたところ、従来手法に比べて

現場業務が約80%も削減

されたのです。(※本サービス外のすべての写真撮影および帳票作成と比較した場合は約50%削減)

配筋検査支援サービスによる現場業務の削減効果

配筋検査支援サービスによる現場業務の削減効果

この配筋検査は、建築基準法の中間検査として行われたもので、建築確認検査機関の日本ERI(本社:東京都港区)では、従来のデジタルカメラによる工事写真と同様の提示資料として取り扱われました。

360度カメラのよいところは、周囲がぐるりと写るので撮り忘れの心配が減ることです。また移動しながら動画を撮影することで、配筋が重なっていないベストな画角を選んで写真化するのにも便利ですね。

ご興味のある方は、インフロニア・ホールディングスのグループマネジメント部(email:infroneer-release@infroneer.com)にお問い合わせください。

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