低価格のDWG互換CADが土木用に変身! キーノスロジックが日本の工事座標用アドオン「J-CIVIL」を発売
2025年1月8日

管理人のイエイリです。

最近、点群データや工事写真などのデータを、 高精度のRTK-GNSSに対応したグローバル座標系にひも付けて、GIS(地理情報システム)やクラウド上で管理できるシステムが増えています。

一方、現場での施工管理などによく使われているDWG互換CADは、建物や土木構造物などの作図だけを目的としているため、グローバル座標と連携した便利さは使えませんでした。

こうした不便を解消しようと、キーノスロジック(本社:名古屋市千種区)は、DWG互換CAD用に土木業界向けアドオンソフト「J-CIVIL」を発売しました。

Graebert Japan(グレバートジャパン)のDWG互換CAD「ARES Commander」で、

ナ、ナ、ナ、ナント、

日本独特の工事座標

が扱えるようになるのです。(キーノスロジックのプレスリリースはこちら

土木用アドオン「J-CIVIL」を搭載したDWG互換CAD「ARES Commander」の画面イメージ。道路線形のCAD図と地理院地図を重ねた例(以下の資料:キーノスロジック)

土木用アドオン「J-CIVIL」を搭載したDWG互換CAD「ARES Commander」の画面イメージ。道路線形のCAD図と地理院地図を重ねた例(以下の資料:キーノスロジック)

日本の土木業界では、世界から見ても珍しい独特な座標系が使われています。

例えば、通常のX軸とY軸が反転しているため、世界標準で作られたCADソフトは日本の座標系に合わせるため座標を反転させるという、大がかりな開発が必要です。

「ARES Commander」はドイツ生まれのDWG互換CADですが、「J-CIVIL」をアドオンすることにより、日本の独特な座標系に対応できるようになるのです。

その結果、CAD図面と国土地理院の衛星写真やマップデータを正確な位置で重ねたり、図面上から工事座標を拾ったりといったことができるようになり、生産性向上が図れます。

また2023年4月からは、国の発注工事で3Dモデルで設計する「BIM/CIM」が原則化されたため、2次元CADもこのデータと連携可能になります。

CAD図面上から工事座標を拾うイメージ

CAD図面上から工事座標を拾うイメージ

工事座標をCAD図面上に落とし込んだ例

工事座標をCAD図面上に落とし込んだ例

BIM/CIMの3Dモデルと2DのCAD図面を重ね合わせた例

BIM/CIMの3Dモデルと2DのCAD図面を重ね合わせた例

日本の工事座標に対応できる土木専用CADも、以前から発売されていますが、価格が100万円を超えるものが多く、多くのユーザーで使いたい場合はコスト面がネックになることもありました。

そこで気になる「J-CIVIL」のお値段ですが、「ARES Commander」とのセットの場合、3年契約で

21万3400円(税込み)

と、リーズナブルです。

この価格で、DWG互換CADを日本の工事座標系に対応して使えるようになると、位置合わせの手間が省けて、「データ連携のオートメーション化」を手軽に進められそうですね。

ご興味のある方は、30日間無料で使えるデモライセンスも用意されていますので、「J-CIVIL」のウェブサイトからお問い合わせください。

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