管理人のイエイリです。
最近、点群データや工事写真などのデータを、 高精度のRTK-GNSSに対応したグローバル座標系にひも付けて、GIS(地理情報システム)やクラウド上で管理できるシステムが増えています。
一方、現場での施工管理などによく使われているDWG互換CADは、建物や土木構造物などの作図だけを目的としているため、グローバル座標と連携した便利さは使えませんでした。
こうした不便を解消しようと、キーノスロジック(本社:名古屋市千種区)は、DWG互換CAD用に土木業界向けアドオンソフト「J-CIVIL」を発売しました。
Graebert JapanのDWG互換CAD「ARES Commander」で、
ナ、ナ、ナ、ナント、
日本独特の工事座標
が扱えるようになるのです。(キーノスロジックのプレスリリースはこちら)
日本の土木業界では、世界から見ても珍しい独特な座標系が使われています。
例えば、通常のX軸とY軸が反転しているため、世界標準で作られたCADソフトは日本の座標系に合わせるため座標を反転させるという、大がかりな開発が必要です。
「ARES Commander」はドイツ生まれのDWG互換CADですが、「J-CIVIL」をアドオンすることにより、日本の独特な座標系に対応できるようになるのです。
その結果、CAD図面と国土地理院の衛星写真やマップデータを正確な位置で重ねたり、図面上から工事座標を拾ったりといったことができるようになり、生産性向上が図れます。
また2023年4月からは、国の発注工事で3Dモデルで設計する「BIM/CIM」が原則化されたため、2次元CADもこのデータと連携可能になります。
日本の工事座標に対応できる土木専用CADも、以前から発売されていますが、価格が100万円を超えるものが多く、多くのユーザーで使いたい場合はコスト面がネックになることもありました。
そこで気になる「J-CIVIL」のお値段ですが、「ARES Commander」とのセットの場合、3年契約で
21万3400円(税込み)
と、リーズナブルです。
この価格で、DWG互換CADを日本の工事座標系に対応して使えるようになると、位置合わせの手間が省けて、「データ連携のオートメーション化」を手軽に進められそうですね。
ご興味のある方は、30日間無料で使えるデモライセンスも用意されていますので、「J-CIVIL」のウェブサイトからお問い合わせください。