管理人のイエイリです。
斜面や土木インフラが劣化・崩壊する予兆は、地表の変化として現れることがしばしばなので、地表の地盤沈下などを観測することは、予防保全の有力な手段となります。
こうしたニーズに応えるため、スカパーJSAT、ゼンリン、日本工営の3社は、人工衛星を使って地盤沈下や隆起をミリメートル精度やセンチメートル精度で計測するモニタリングサービス「LIANA」というサービスを、2022年11月に開始しました。(2022年11月2日の当ブログ参照)
このサービスを防災やインフラの予防保全に役立ててもらうため、3社はこのほど、
ナ、ナ、ナ、ナント、
LIANAの無償体験版
を公開したのです。(ゼンリンのプレスリリースはこちら)
2025年3月6日に提供が始まった体験版は、東京都や大阪府、宮城県周辺の一部エリアを対象にしたデータで、地盤変動やインフラの変化を確認でき、サービスの機能を実際に体験することが可能です。
今後は全国の主要都市にも、体験版の閲覧可能エリアを順次、拡大していく予定です。
体験版の利用期間は20日間で、LIANAの「3D表示機能」や「解析点の色分け表示」、「経年変動量のグラフ化」、「斜面変動ランク表示」などのサービス内容をいろいろと事前に試すことができますが、解析結果のダウンロードはできません。
この体験版で、気になる斜面やインフラ周辺の地盤変動などを確認してみて、「なるほど、インフラの管理に使えそうだな」と思ったら、「LIANAメッシュ」サービスの有償版に移行し、本格的に活用できます。
気になる利用料金は、約1km四方のメッシュ当たり、
年間23万1000円(税込み)
とリーズナブルです。
メッシュは国の標準地域メッシュ(3次メッシュ)から選択でき、データは3カ月に1回程度、追加されます。過去のデータは2014年10月ごろまでさかのぼれます。
膨大なインフラを定期的に計測するのは大変ですが、LIANAメッシュのデータを活用すれば、インフラなどの経時劣化をまとめて観測し、変化の大きな部分を抽出して集中的に管理できるので効率的ですね。
体験版を試してみたい企業や自治体の方は、ゼンリンWEBサイトの問い合わせフォームなどから申し込んでみてはいかがでしょうか。