管理人のイエイリです。
カーボンニュートラルの流れは、大型の建設機械にも及び始めています。
ただ、建設現場で充電を行うためには、電源設備の増設や充電スペースの確保など、さまざまな課題があります。
そこで、大林組が工事現場でも手軽に使える新たな電源として着目したのは、
ナ、ナ、ナ、ナント、
巨大モバイルバッテリー
なのです。(大林組のプレスリリースはこちら)
同社はカーボンニュートラル実現に向けて、国土交通省の「GX建設機械認定制度」で認定された電動建設機械の普及促進を図っています。
その一環として、このほど、首都圏の建設現場で可搬式バッテリーを導入し、25t吊りの電動移動式クレーンの充電、給電方法を検証する実証実験を行いました。
使用したバッテリーは、西尾レントオールがレンタル提供する「PRO45.90-400 パワーバンク」という機種で、単相200V、三相400Vによる出力と充電が可能なものです。
重量は1.8トンで定格出力は36kWです。
また使用したクレーンは、タダノの「eGR-250N」型ラフテレーンクレーンで、AC200Vでフル充電した場合、クレーン作業だけで約11時間、走行のみで約70km移動できます。
電池容量は85.24kWhあり、スマホ用のモバイルバッテリー(10000mAh)に比べると、
約2300倍もの容量
がある計算です。(電池の電圧を3.7Vとした場合)
この可搬式バッテリーはコンパクトなので、建機の近くにおいて休憩時間に充電したり、建機に直接給電したりすることで、1日8時間のクレーン作業が行えることを確認しました。
またバッテリーの充電は現場での電気使用量が少ない夜間に行ったり、別の場所で充電したものを入れ替えることで、現場の電源設備に左右されずにGX建機の使用が可能になります。
従来のエンジン式発電機に比べて、排ガスや騒音を出さない点も魅力ですね。今後、現場でも可搬式バッテリーの使用が増えそうです。
(お知らせ)
GW休暇のため、2025年4月29日~5月6日までの間、「建設ITブログ」と「建設DXへの道」メルマガをお休みさせていただきます。5月7日より再開します。