管理人のイエイリです。
シンフォニア(本社:東京都府中市)は、トラックに搭載したラジコンクレーン操作をVR(バーチャルリアリティー)で練習できる「小型移動式クレーンVRトレーニング」というシステムを開発・販売しています。
このシステムの大きな特徴は、アウトリガーの張り出し不足によるクレーンの転倒事故など、過去に起こった様々なクレーン事故をVR中で体験できる「危険体験コンテンツ」で提供されていることです。
2025年5月12日には、新たに「高圧電線へのブーム接触による事故事例」が追加されました。受講者はVRでクレーンを操縦しながら、見通しの悪い夜間に高圧電線への接近、接触という超・危険な状況を安全に体験できます。
この危険体験コンテンツに、講習の効果をさらに高める周辺機器が連携しました。
ブームが電線と接触した瞬間、
ナ、ナ、ナ、ナント、
感電を電撃ショック
として、実際に体感できるのです。(シンフォニアのプレスリリースはこちら)
この装置はアプリ連動感電デバイス「UNAGI」というものです。モバイルバッテリーのような本体にケーブルでつながった電極をVRコントローラーや指に巻きつけておくと、クレーンのブームが電線に接触した瞬間、電撃ショックを感じることができます。
電流の強さは、VR内に表示される「UNAGIセッティング」画面で、強・中・弱の3段階から選ぶことができ、感電度合いのテストも行えます。
視覚だけのVRだとクレーン事故に遭遇しても「VRの中だから」と忘れてしまいがちですが、実際に電撃ショックを体験することで、従来の安全教育では難しかった、
危険の身体的記憶
を促し、労働災害の発生低減が期待できます。
UNAGIの価格は8万8000円(税別)で、クレーンの感電事故などを体験できる事故事例コンテンツのオプションは、月額4万円(税別)のサブスクリプションとなっており、年間3~4本が追加される予定です。
では、実際にどのくらいの電撃ショックなのでしょうか。電源は単三乾電池3本で安全には十分、配慮されていますが、下の動画を見ると、結構なショックが来るようです。
感電事故を安全に体験できるこのコンテンツは、建設会社の安全教育などに取り入れてみると、教育自体が盛り上がり、感電への意識も高まりそうです。