管理人のイエイリです。
燈(本社:東京都文京区)が開発する建設業向け生成AI(人工知能)サービス「光/Hikari」は、建設関連の法規や基準、実務知識を持つだけでなく、AIエージェント機能によって施工計画書の作成などの業務も自律的に進めてくれる頼もしい存在です。(2025年1月15日の当ブログ参照)
同社はこのほど、このAIサービスに令和5年度の一級建築士試験の学科試験を受けさせたところ、
ナ、ナ、ナ、ナント、
全科目で合格基準点
を上回り、総合点でも合格レベルに達していたのです。(燈のプレスリリースはこちら)
「光/Hikari」の成績は、高度な論理的思考が求められる学科Ⅳ(構造)で24点/30点満点(合格基準点:16点)、学科Ⅴ(施工)で18点/25点満点(合格基準点:13点)と好成績で、実務に直結する分野でも高い能力を備えていることがわかりました。
また、総合点は125点満点中、92点で合格基準点とギリギリ同じとなり、めでたく“合格”となったのです。
一般の生成AIにもこの試験を受けさせましたが、総合点は59点であり、まだまだ合格にはほど遠いようです。
学科試験の受験に際しては、ユーザーが通常使用する機能だけを使い、図面が出てくる問題についても
標準の画像認識機能
を使って1回目に解答した内容を、そのまま採用しました。
学科試験に合格と聞けば、次は設計製図試験にも合格できるのか、気になるところです。
最近はAIで建物の基本設計を行うニュウジアの「AI建築設計ドロー」(2025年5月8日の当ブログ参照)や、AIとのチャット形式でBIMモデルを自動作成する「ACIMUS」(2025年6月25日の当ブログ参照)なども続々と登場しています。
これらのシステムと、「光/Hikari」の知識を使えば、既にAIによる試験合格レベルの図面作成も夢ではなさそうですね。