管理人のイエイリです。
2021年5月に発売されたオプティム(東京本社:東京都港区)の「Geo Scan」と言えば、iPhoneのLiDARによる点群計測機能とRTK-GNSS受信器を組み合わせて、公共座標系による高精度な点群データ計測を実現したアプリの先駆け的存在として知られています。(2021年6月16日の当ブログ参照)
その後、2023年5月には、外付けのLiDARセンサーと組み合わせた「Geo Scan Advance」を発売し、計測範囲を35~50mに広げました。(2023年5月22日の当ブログ参照)
低価格のスマホをベースにして高精度の測量ができるようになったことは画期的と言えるでしょう。
このGeo Scanシリーズに、さらに進化した新製品、「Geo Scan Supreme」が加わり、2025年7月に発売されることになりました。
従来のGeo Scan Advanceに、「Geo Scan Supreme専用ターゲット」を組み合わせて使うシステムです。
舗装工の出来形管理に対応できるように、
ナ、ナ、ナ、ナント、
ミリメートル単位の高精度
を実現したのです。(オプティムのプレスリリースはこちら)
クルマのタイヤと接する舗装工の仕上がりは、乗り心地にも大きく影響するため、求められる精度も土工などに比べてワンランク厳しくなっています。
例えば、国土交通省の定める「3次元計測技術を用いた出来形管理要領」では、アスファルト舗装やコンクリート舗装の表層の鉛直方向の計測に求められる精度は±4mmとなっており、土工の±50mmに比べて10分の1以下となっています。
オプティムは2025年6月5日に、Geo Scan Supremeの精度計測を行った結果、平面方向の精度が2~7mm、鉛直方向の精度が4mmとなり、
舗装工レベルを達成
しました。
高精度が求められる舗装工の出来形管理ではこれまで、高価な地上型レーザースキャナーが使われてきましたが、スマホ計測が可能になると高価な機器やソフト、ハイスペックなパソコンが不要となり、コスト面でメリットがあります。
また、取得した点群データは数MBなので、専門技術者がいなくても高精度の測量やデータ処理をスマホ上で行えます。舗装工の出来形管理の働き方改革を実現するソリューションになりそうです。
このシステムは、本日(2025年6月18日)から20日まで、幕張メッセで開催される「CSPI-EXPO 2025」のオプティムブース(展示ホール4、小間番号 12-02)に出展されるほか、毎日11時からIII会場でセミナーも行います。ご興味のある方は、出掛けてみてはいかがでしょうか。