オプティムが30万円台の3Dレーザースキャナーを発売! GNSSと連動し、射程は35m
2023年5月22日

管理人のイエイリです。

オプティム(佐賀本店:佐賀市)は、iPhone ProやiPad ProのLiDAR機能とRTK GNSS受信機を使って、公共座標系による高精度な3D点群計測を行うシステム、「OPTiM Geo Scan」を2021年5月に発売しました。(2021年6月16日の当ブログ参照

「Geo Scan」の使用イメージRTK GNSS受信器で計測した座標(赤い印)と、iPhoneなどで計測した点群データを合体させて公共座標系による点群計測を行う(以下の写真、資料:オプティム)

「Geo Scan」の使用イメージRTK GNSS受信器で計測した座標(赤い印)と、iPhoneなどで計測した点群データを合体させて公共座標系による点群計測を行う(以下の写真、資料:オプティム)

その後、iPhoneなどで計測した点群データは、国土交通省が発注する工事の施工管理でも使えるようになり、点群の利用は急速に普及しつつあります。(2021年9月8日の当ブログ参照

あれから2年、オプティムは2023年5月24日に、Geo Scanのユーザー向けに新製品「OPTiM Geo Scan Advance」(以下、GS Advance)を発売することになりました。

新製品「OPTiM Geo Scan Advance」のイメージ

新製品「OPTiM Geo Scan Advance」のイメージ

iPhoneやiPad内蔵のLiDARセンサーは、「射程」となるスキャン距離が最大5mですが、この新製品を使うことで、

ナ、ナ、ナ、ナント、

射程を35mに延長

することができるのです。(オプティムのプレスリリースはこちら

そのため、これまでのGeo Scanでは計測が難しかった土砂崩れなどの災害現場や橋梁、鉄塔、電柱など、大きな構造物も3D計測が可能になりました。

GS Advance用の専用ハードウエアには、スキャン距離が長いLiDARセンサーと、スマホやGeo Scan用のGNSS受信機を取り付けるブラケットが付いています。

傾きを検知する「IMU」装置や、GNSS受信機と連携しているため、これだけを現場に持ち込めば、面倒や準備や位置出し作業などを行うことなく、すぐに公共座標系による点群計測が行えます。

GS Advanceで計測した法面の点群データ

GS Advanceで計測した法面の点群データ

橋脚や橋梁のような高さのある構造物の点群計測も可能になった

橋脚や橋梁のような高さのある構造物の点群計測も可能になった

トンネルを点群計測した例

トンネルを点群計測した例

位置座標の測定精度は±50mm以内、点間の測定精度は3.6mmと、国土交通省の「3次元計測技術を用いた出来形管理要領」にも準拠しています。

気になるお値段ですが、リリース記念として、

33万3000円(税別)

と、1年間限定で驚異的な低価格を実現しました。

なお、専用ハードウエアの購入に当たっては、「Geo Scan」の1年間ライセンスが必要で、使用にはGNSSレシーバーや対応するiPhoneなどが必要です。

これまでの3Dレーザースキャナーは、1000万円前後するものが多く、点群の合成なども面倒でした。

その点、GS Advanceは圧倒的に低価格で、公共座標系による計測ができるので、離れた場所同士の点群合成もカンタンにできそうです。

現場の調査や施工管理などで手軽に点群を利用したい方は、検討してみてはいかがでしょうか。

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