アクティオが重機遠隔操作システムを開発! Starlink経由で1人が2台を操作できる
2025年6月9日

管理人のイエイリです。

建設機械レンタルの大手、アクティオ(本社:東京都中央区)は、単に機械を貸し出すだけでなく、専門的なノウハウによるサポートも行う提案型サービス、「レンサルティング」を展開しています。

その一環として、同社は独自に設計したオリジナル商品を開発しました。

その商品とは、

ナ、ナ、ナ、ナント、

重機遠隔操作システム

なのです。(アクティオのプレスリリースはこちら

アクティオが独自に設計・開発した「重機遠隔操作システム」(以下の写真、資料:アクティオ)

アクティオが独自に設計・開発した「重機遠隔操作システム」(以下の写真、資料:アクティオ)

このシステムは、1台の遠隔操作席から、ディスプレーの映像を切り替えながら、バックホーとキャリアダンプの両方を操作できるものです。

そのため、バックホーで土砂や木材などをキャリアダンプに積み込み、他の場所まで運搬するという作業を、1人で行えます。重機間の移動や乗り換えの手間が必要ないので、作業効率がアップし、時短やコスト削減につながります。

危険地帯や立ち入りが困難な現場で活用することで、作業の安全性も向上します。

また、電動化建機を使うことで、排ガスやCO2削減といった環境への負荷も低減できます。

重機遠隔操作システムで操作可能なバックホーの例。バケット容量は0.14m3

重機遠隔操作システムで操作可能なバックホーの例。バケット容量は0.14m3

同時に操作できる2.5t積みキャリアダンプの例

同時に操作できる2.5t積みキャリアダンプの例

現場の映像は、ジザイエ(本社:東京都千代田区)のリアルタイム映像伝送システムを使用し、超低遅延、高圧縮、高品質で伝送します。

現場と遠隔操作席の間は、ソフトバンクの衛星通信サービス、

Starlink Business

を活用し、通信環境が整っていない山間部や災害現場でも、すぐに遠隔操作が可能です。

遠隔操作用の回線には衛星通信の「Starlink Business」を活用している

遠隔操作用の回線には衛星通信の「Starlink Business」を活用している

今後はAI(人工知能)や自動運転技術、VR(仮想現実)やAR(拡張現実)との融合も視野に入れているとのことです。

数多くの企業と取引のあるアクティオらしく、定評のある既存技術をうまく組み合わせて、最小限の開発で目的のシステムを実現するチョイス・エンジニアリング(=イエイリの造語です)をうまく実践している印象を受けました。

さらに新たな機器やシステムと組み合わせることで、“レンサルティングスピリット”が生かされたレンタル商品へと進化していきそうですね。

●「重機遠隔操作システム」のシステム構成

項目 内容
遠隔操作用コントロールユニット ジョイスティックやボタン、タッチスクリーンなどを搭載
重機の動きを精密に制御するための入力装置
カメラシステム 重機に取り付けられた高解像度カメラ
広角レンズや望遠レンズなど、複数のカメラを組み合わせて使用
360度パノラマビューを提供する全方位カメラ
ディスプレイモニター 高解像度の大型ディスプレイ
マルチスクリーン対応で複数の視点を同時に表示
通信機器 高速・低遅延の高速光通信システム
5GやWi-Fi、衛星通信などの技術を利用
衛星通信サービス「Starlink Business(スターリンクビジネス)」を活用
センサー類 GPS位置情報システム/加速度センサー/ジャイロセンサー
障害物検知センサー
ソフトウェア 操作インターフェース/データ解析・可視化ツール/安全管理システム
安全装置 緊急停止ボタン/セーフシステム/バックアップ電源

※各種センサー類、データ解析・可視化ツール、安全管理システムは、オプションとして組み合せ・対応可能

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