マンション点検専門のドローン資格が登場!JUIDA、東急コミュニティー、ハミングバードが都内で講習
2025年6月10日

管理人のイエイリです。

ドローン(無人機)を操縦するための資格には、国土交通省の国家資格から業務用の民間資格まで、様々なものがあります。

しかし、需要が多いマンションの外壁検査をドローンで行うのは、外壁調査の知識や赤外線カメラなどの操作、撮影した画像やデータ処理などの知識が必要なため、いくらドローンの資格を持っていても即戦力にはなりません。

建物の外壁検査をドローンで行うイメージ(特記以外の写真、資料:ハミングバード)

建物の外壁検査をドローンで行うイメージ(特記以外の写真、資料:ハミングバード)

そこで、日本UAS産業振興協議会(JUIDA。本部:東京都文京区)、東急コミュニティー(本社:東京都世田谷区)、ハミングバード(本社:東京都渋谷区)は共同で、

ナ、ナ、ナ、ナント、

ドローン点検スペシャリスト

という資格を創設し、その第一弾として2025年6月に「マンション外壁編」をスタートさせたのです。(JUIDA、東急コミュニティー、ハミングバードのプレスリリースはこちら

実技訓練のイメージ

実技訓練のイメージ

コース修了者に交付される技能証明証のイメージ

コース修了者に交付される技能証明証のイメージ

マンションの調査・点検に特化したカリキュラムは、JUIDAと東急コミュニティーが監修し、ハミングバードが2日間の座学、実技からなる教育を担当します。

この講習の受講者には技能証明証が授与され、東急コミュニティーの現場をはじめ、マンションなどの住居を中心とした建物調査で即戦力として活躍できます。

講習は2人1組で、1日最大4人2組まで、受講者はドローンの国家資格またはJUIDAなどの民間資格を持っていることが条件という、“少数精鋭”で行われます。

●カリキュラム表

日程 時間 内容 詳細
1日目 09:00~14:00 座学
  • 関係法令について
  • 定期報告制度における赤外線調査による外壁調査ガイドライン
  • ドローンマンション点検概要
  • 赤外線基礎、赤外線カメラ基礎
  • 事例紹介
  • 外壁調査実務
  • 解析体験
14:00~17:30 実技
  • 外壁調査用ドローンの準備・操縦・アプリの見方
  • 可視光カメラ・赤外線カメラの操作
2日目 09:00~16:30 実技
  • 飛行計画、撮影計画の立案
  • 立案した計画に基づく外壁調査用ドローンを使用した、
    三人1組による外壁撮影および第三者立ち入り禁止エリアの監視
16:30~17:30 座学
  • 撮影画像整理
  • 撮影した赤外線画像の解析

マンションの外壁調査には、壁に沿って一定間隔を保ちながら上昇や移動を行ったり、時には屋根の上を飛行したりする場合もあります。

こうした特殊な飛行訓練は、ブルーイノベーション(本社:東京都文京区)が運営する

板橋ドローンフィールド

で行います。(ブルーイノベーションのプレスリリース

物流施設に併設された「板橋ドローンフィールド」の施設(資料:ブルーイノベーション)

物流施設に併設された「板橋ドローンフィールド」の施設(資料:ブルーイノベーション)

5面がネットで覆われ、飛行申請不要でドローン飛行が行えるネットフィールド(左)。物流施設の屋上を使った太陽光パネル点検のイメージ(右)(写真:ブルーイノベーション)

5面がネットで覆われ、飛行申請不要でドローン飛行が行えるネットフィールド(左)。物流施設の屋上を使った太陽光パネル点検のイメージ(右)(写真:ブルーイノベーション)

この訓練施設は、「MFLP・LOGIFRONT東京板橋」という物流施設に併設されており、ゴルフ練習場のようにネットで四方や上空が覆われたネットフィールドでの訓練や、物流施設の壁面を使った外壁点検、屋上の太陽光パネル点検、橋梁点検などが行えるようになっています。

ドローンの資格はこれまで、航空法などを順守して飛行させる知識や、ドローンの飛行技術を証明するものがほとんどでした。

その点、外壁点検と組み合わせた今回の資格は、資格取得後に即戦力として職に就きやすくなるため、ドローンパイロットの“出口戦略”としても有効ですね。

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