川田工業が港大橋の修繕工事にロボット台車を導入! 狭い検査路の運搬作業を楽に
2025年9月29日

管理人のイエイリです。

大阪港にかかる巨大なトラス橋、阪神高速道路湾岸線の港大橋は1974年の供用開始から50年が経過し、鋼床版の大規模修繕が行われています。

この現場を行き来するために使われている検査路は、車道の真上に設けられており、狭いうえに縦断勾配があります。この長い通路を重い資材や工具を持って移動するのは、作業員にとってつらい作業でした。

大阪港にかかる港大橋。中央径間510m、桁下空間51mの重厚なトラス橋では鋼床版の修繕工事が行われている(以下の写真:川田工業)

大阪港にかかる港大橋。中央径間510m、桁下空間51mの重厚なトラス橋では鋼床版の修繕工事が行われている(以下の写真:川田工業)

現場への行き来に使われる検査路。車道の直上に設けられている

現場への行き来に使われる検査路。車道の直上に設けられている

そこで施工を担当する川田工業は、このほど大幅な「働き方改革」を実現することに成功しました。

検査路での資材運搬に、

ナ、ナ、ナ、ナント、

自走式ロボット台車

導入したのです。(川田工業のプレスリリースはこちら

検査路上を資材を牽引して走るロボット台車「EGmobile」

検査路上を資材を牽引して走るロボット台車「EGmobile」

今回、試験導入されたロボ台車は、同社が建設現場の省人化・省力化を図るために開発した「EGmobile(仮称)」です。

検査路の側面に張り付けた走行テープと距離を保ちながら、レーザー誘導によって自律走行しながら、材や荷物を運んでくれます。搭載したセンサーで障害物を検知すると自動的に停止し、安全に運搬作業が行えます。

車輪はクローラー式なので、段差も乗り越えられ、1台で牽引できる荷物は100kgとパワフルです。

また無線による遠隔操作や呼び出しも可能なので、「ロボ台車、こちらまで来て!」とお願いすると、資材を運んできてくれるのが便利です。

この検査路は狭く、2mごとに高さ1.4mの梁をくぐる必要があります。中腰姿勢を繰り返しながらの移動は大変ですが、同様の通路は各地の橋梁や土木構造物でも見られます。

港大橋の検査路の移動には、2mごとに梁をくぐる必要がある

港大橋の検査路の移動には、2mごとに梁をくぐる必要がある

そこで川田工業では、EGmobileの

“乗用バージョン”

も用意しているとのことです。

点検作業を台車に乗ったまま行えるようになれば、さらなる働き方改革が実現し、これまでは引退していたシニア層のベテラン技術者も楽しく、楽に仕事を続けられそうですね。

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