管理人のイエイリです。
2021年8月26日と27日、千葉県大多喜町にある千葉房総技能センターに、建機の遠隔操作技術で知られるARAV(本社:東京都文京区)のシステムを搭載した油圧ショベルやキャリアダンプなどが集結しました。
ここで行われたのは、遠隔操作の建機による工事のデモンストレーションではありません。
遠隔建機と千葉県習志野市消防本部が連携して、
ナ、ナ、ナ、ナント、
災害時のレスキュー訓練
が行われたのです。(ARAVのプレスリリースはこちら)
これまで、自然災害などの危険な現場で遠隔操作の建機による復旧作業はよく行われてきましたが、これからは人命救助にも遠隔建機が活躍しそうですね。
この日のデモンストレーションはARAVとハナツカコンストラクション(本社:栃木県矢板市)、千葉房総技能センター、サナース(本社:横浜市港北区)、伊藤忠TC建機(本社:東京都中央区)が合同で実施しました。
当日はテレビ局などの報道陣や、千葉県議会、千葉市議会の議員らも来場し、大きな注目を集めました。
この日は、遠隔操作ではありませんが、ハナツカコンストラクションが所有する「メンツィムック スパイダー M545」という油圧ショベルも大きな注目を集めました。
油圧で独立制御できる
4輪多関節型のタイヤ
を備えており、通常の建機では進入できないぬかるみや複雑な地形の現場でも安定した姿勢で作業できるのです。
土工現場などでは、普通のバックホーでもバケットとクローラーを使って急斜面を登るシーンが時々、見られますが、このM545はバケットに加えて自由自在に曲がるタイヤの関節も生かして、障害物の上空を移動するといった芸当も可能です。
日本にはまだ9台しか導入されていないそうですが、欧州では災害現場での人命救助などにも使われているそうです。
遠隔操作や機動力のある特殊な建機を使い始めた建設業には、災害復旧に加えて「人命救助」という新たな役割が期待されはじめているのかもしれません。