管理人のイエイリです。
暗い道を歩くとき、カバンやスーツケースが見えにくいため歩行者や自転車がぶつかりそうになることがあります。
そこでカバンの総合メーカー、エースはLEDライト付きのビジネスバッグ「エースジーン EVL-2.5」を今年2月に発売しました。
小さなライトですが、蛍のようにチラチラ光ると、周囲の人の目につきやすく、衝突などの事故を防ぎやすくなります。
では、そのLEDライトの電源はどこからとっているかというと、
ナ、ナ、ナ、ナント、
人間が歩く振動で発電
しているのです。
スター精密が伊藤忠商事の協力で開発した小型振動発電ユニットに、LEDライトを組み合わせたものです。
人間が歩くとき時の振動エネルギーを電気エネルギーに変換し、LEDを発光させる仕組みです。歩行による振動エネルギーを電源としているので、電池交換の必要がなく、半永久的に使えます。
スター精密にとって、この小型振動発電ユニットを実用化したのはこれが初めてだそうです。
また、今年3月にはエースのスーツケース、「ハードラゲージ プロテカ MAXPASS HI」にも、小型振動発電ユニット付きのLEDライトが搭載されました。
スーツケースはキャスターでゴロゴロ地面を転がしていくので、歩行のような振動が起こりにくいので、うまく発電できるのかが心配ですが、実は秘密があったのです。
スーツケース用の発電ユニットは、歩行振動ではなく
振動周波数をカスタマイズ
することにより、機械振動に対応した振動方向や振動数に最適化されているのです。
スター精密は、今後、発電能力を向上させるとともに、一つのモデルで様々な振動をキャッチし、大きな発電量を得るための改良を進めていくそうです。
これは土木構造物の維持管理用無線センサーや、建物の地震センサーの電源などとしても活用できそうですね。小型振動発電は今後、さらに活用範囲が広がりそうです。