管理人のイエイリです。
GPS衛星などを使って位置計測するGNSS(衛星測位システム)は、縦横方向(XY方向)に比べて高さ方向(Z方向)の精度が悪いのが悩みのタネでした。
今月、トプコンが発売したGNSSレベル「Z-Plus」 は、こうしたGNSS測量の常識を一変させる性能を持っています。
高さ方向も
ナ、ナ、ナ、ナント、
トータルステーション並み
の高精度で測定できるのです。
高精度で高さを測れる秘密は、固定局から発信されるレーザー光線にあります。
既知点に固定局を置き、水平面に対して±5mの範囲でレーザー光を発信します。移動局側はGNSS衛星からの電波で自分のXY座標を求めるとともに、固定局からのレーザー光を頼りに、Z方向の座標も求めるというわけです。
このレーザー光のおかげで、高精度のZ座標が求められるというわけです。
一般のレベルは、水平面にしかレーザー光を出さないので、高低差が大きい2点間を測るためには何度もレベルの位置を移動させる作業が必要でした。
その点、Z-Plusは5mの高低差まで対応でき、さらに移動局を4つまで同時に稼働させられるので効率的に作業できます。
測量を開始するとき、固定局の位置を既知点から割り出す必要があります。一般のトータルステーションは、2点の既知点を見通せる場所に置き、測量開始前にこれらの2点にターゲットをおいて距離と角度を測る必要がありました。
その点、Z-Plusは
1点の既知点を見るだけ
で固定局の位置を割り出すことができます。
毎回の測量に先立って行う作業ですので、2点目までプリズムを移動させる「移動のムダ」が省けると、この分だけ確実に生産性が向上します。
BIM、CIM時代の測量機らしいですね。
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