2万円台の3Dスキャナー!Kinectで“イエイリ銅像”を試作してみた
2014年6月20日

管理人のイエイリです。

マイクロソフトのゲームマシン「Xbox」で、テニスなどのゲームをするとき、プレーヤーの動きを検知する「Kinect」というセンサーを使います。

Kinectを手にする日本マイクロソフトエバンジェリスト、鈴木敦史さん(写真:家入龍太。以下同じ)

Kinectを手にする日本マイクロソフトエバンジェリスト、鈴木敦史さん(写真:家入龍太。以下同じ)

このセンサーは赤外線によってVGA(640×480)画像の各画素の距離を計測する機能があります。4m程度の範囲で使える簡易型3Dスキャナーとしての機能を持っています。

Windows版の「Kinect for Windows v1」も2万円台で市販されています。

6月18日、東京・秋葉原で開催された「建築・設計業界向けセミナー」(主催:デル)の展示ブースでは、日本マイクロソフトエバンジェリスト、鈴木敦史さんがKinectでパソコンなどをスキャンし、3Dモデルを作るデモを行っていました。

試しにキーボードをKinectでスキャン

試しにキーボードをKinectでスキャン

作成されたキーボードの3Dモデル

作成されたキーボードの3Dモデル

約100人で満席となった「建築・設計業界向けセミナー」の会場

約100人で満席となった「建築・設計業界向けセミナー」の会場

会場内に設けられた展示ブース

会場内に設けられた展示ブース

そこで鈴木さんに、お願いしたのが、

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

イエイリの“銅像”

 

をKinectによる3Dスキャンで、バーチャル試作してほしいということでした。

鈴木さんはこのわがままなお願いを快諾し、まず、ワークステーションに接続したKinectでカメラを持って銅像風に立った私の周囲をスキャンし、「Kinect Fusion Explorer」というソフトにデータを取り込みます。

少し時間をかけてスキャンしていくうちに、データがだんだんとなめらかになっていきます。

「Kinect Fusion Explorer」に取り込んだイエイリの3Dデータ

「Kinect Fusion Explorer」に取り込んだイエイリの3Dデータ

そしてこのデータを「Autodesk Meshmixer」というフリーソフトに転送すると、3Dプリンター用の3Dモデルが作成できます。

「Autodesk Meshmixer」で作成した3Dモデル。これを3Dプリンターで出力すれば模型になる

「Autodesk Meshmixer」で作成した3Dモデル。これを3Dプリンターで出力すれば模型になる

この3Dモデルデータから不要な部分を取り除き、3Dプリンターで出力すれば、建設ITジャーナリスト、イエイリのミニチュア銅像が完成する、というわけですね。

現行のKinectは、各画素の3D情報を得るのに赤外線パターンを投光し、そのゆがみから距離情報を読み取る「ライトコーディング(Light Coding)」という方法を使っているため、3Dモデルにするとやや粗い感じがします。

そこで、今年の夏、新型の

 

Kinect for Windows v2

 

発売が予定されています。

新型のKinectでは、各画素の距離情報を得るのに3Dレーザースキャナーでも採用されている「タイム・オブ・フライト(Time Of Flight)」という方法が採用されます。

そのため、スキャンした3Dモデルもぐっと精密なものになりそうです。価格は199ドルと、日本円にすると約2万円です。

BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)やCIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)で、既存構造物などの3Dモデルの作成や、維持管理業務での3D計測などにも使えそうですね。

(Visited 5 times, 1 visits today)

Translate »