管理人のイエイリです。
建設現場では、新人さんの危なっかしい行動に対して、先輩職人さんが思わず声を荒らげてしまう場面に出くわすことがあります。
「命に関わるから厳しく言うのは当然」「現場はそういうものだ」と、長年受け止められてきました。
一方で最近は、「きつい叱責で新人が萎縮してしまう」「分からないことを聞けず、かえって危ない」「元請の立場として、協力会社の指導には口出ししづらい」といった悩みもよく聞きます。
安全を守るための指導が、人を育てにくくしている。このジレンマは、業界共通の課題と言えそうです。
そんな現場のお困りごとに応えて積木製作(東京都墨田区)と日鉄物流(東京都中央区)は、
ナ、ナ、ナ、ナント、
危険な玉掛け作業
をリアルに体験できるVRコンテンツ「KYトレーニングVR」を開発したのです。(積木製作のプレスリリースはこちら)
この「KYトレーニングVR」は、積木製作が開発・提供する「安全体感VRトレーニング」ソリューションのコンテンツの一つとして開発されました。
ユーザーはVRゴーグルを装着して、フル3DCGで再現された建設現場や物流現場の中を歩き回り、作業前の確認から、危険な行動、その結果として起こる災害までを段階的に体験します。
仮設足場や車両荷台、高所作業など、シナリオはかなり具体的です。 単なる360度映像ではなく、前後左右に移動し、手元の操作も行う体験型VRなので、「見て終わり」にはなりません。
時には失敗や事故も起こります。体験の途中で「なぜ事故が起きたのか」「どこで判断を誤ったのか」をナレーションなどで振り返る構成になっています。
このVRはコンテンツ単体で動くものではなく、VR教育プラットフォーム「CoreBasis」上で配信・管理されます。管理用PCでコンテンツを更新し、VRゴーグルにインストールする仕組みで、体験履歴や利用状況も記録されます。
今回、両社はもう一つのコンテンツを開発しました。
それは、危険な現場で新人がもたついているときなどにありがちな、
叱責や罵倒をVR体験
できる「ハラスメント対策VR」です。
これは、職場での指導や注意の場面をVR空間で再現し、注意する側と注意される側、両方の立場を体験できるものです。
このVRは、先輩に「優しくしましょう」と教える道具ではありません。自分の注意が、相手にどう届いているのかを一度“外から見る”きっかけをつくる道具です。
新人側も、「なぜ怒られたのか分からない」状態から、「どの行動が危険だったのか」を整理できます。
人手不足の中で若手をどう育てるかという現場の課題解決に、VRという選択肢をどう生かすかが問われそうです。























