電力や食糧も自給!米企業が提案するエコな仮設村
2011年4月6日

管理人のイエイリです。

東日本大震災の被害は、海外でも注目を集め、具体的な復興計画の提案も始まりました。

米国のインターナショナル・グリーン・テクノロジー・インスティテュート社(International Green Technology Institute, Inc.)の社長を務める日系人、レス・ハマサキさんが提案するのは、複数のドーム型仮設建物からなる「ソーラー・ドーム・テレビレッジ(Solar Dome Televillages)」という“仮設村”を作ろうというものです。

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直径20フィート(約6m)タイプのドーム型建物。内部面積は29m2だが、ロフトを付けると46m2まで拡張できる(左)。ハイチに建設した仮設村の例(Photos: Courtesy of Intershelter, Inc.)

 

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間取りの例(Photos: Courtesy of Intershelter, Inc.)

ドーム型の仮設建物は、インター・シェルター社(Intershelter)が開発したもので、普通の人でも数時間で組み立てられ、一つのコンテナで十数棟分を運べます。強風や地震にも耐える強固な造りで、頑丈なドアが付いているのでセキュリティー上も安心です。

幅広い地域でつかうことができ、

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

極寒地から砂漠まで

 

建設した例があるとのことです。

仮設村にはインターネットで遠隔授業を受けられる学校や遠隔診療を受けられる診療所、コミュニティー・センター、遊び場、商店、そして集会所など、生活に必要な施設を一通りそろえることができます。

また、エネルギーは太陽光で発電した電力をリチウムイオン電池に蓄え、「マイクログリッド」を通じて仮設村内に供給。LED照明のほか、電気自動車や電気カート、電動自転車なども使えます。

ハマサキさんによると、同様の仮設村をハイチなどで10ほどつくってきたそうです。

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内部や外観(Photos: Courtesy of Intershelter, Inc.)

食糧自給施設を併設することもできます。植物の根に霧状の水や肥料を吹き付けて栽培する「エアロポニック(aeroponic)」という技術を使い、NASAが開発した

 

バーチカルガーデン

 

というもので、野菜などを栽培するのです。

壁面緑化のような畑で、効率的に食物を栽培する施設ですね。通常の畑に比べて、面積は10分の1で済み、除草剤などの使用量も減らせるとのことです。

「テラピア」などの魚やエビの養殖施設とセットで建設すると、養殖の廃水をバーチカルガーデンの肥料として使うことができ、一石二鳥とのこと。これらの食糧自給施設は、雇用の創出にもつながりますね。

インターシェルター社の社長を務めるドン・カブレー(Don Kubley)さんは、日本政府と既に既にコンタクトし、復興や住宅計画について協議しているとのこと。

ハマサキさんは「ソーラー・ドーム・テレビレッジをできるだけ早く実現するためには、BIMのような手法で建設計画を立て、市民や役所、建築家、技術者などの間で合意形成を図ることが重要」と語っています。

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