プレハブ設備を現場で取り付け!米国サブコンの驚異のBIM活用術
2011年5月30日

管理人のイエイリです。

BIMの活用がますます進んでいる米国では、設備工事の方法も変わり始めました。

MMCコントラクターズ(MMC Contractors)社では、BIMで設計した配管から空調ダクト、消火用配管、さらには電線までの設備一式をモジュール化して工場製作し、

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

現場では設置するだけ

 

という新工法を開発しました。YouTubeに公開されているビデオによると、高品質、低コスト、短工期といいことずくめのようです。

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BIMで設計した設備一式をモジュールとしてプレハブ製作し、現場に据え付ける工程(画像:MMC Contractorsのビデオより)

また、ポンプなどの機器や配管は、部材を工場で作るだけでなく、台座上にある程度まとまったものを工場で組み立てておき、現場での組み立て作業を大幅に削減する方法も採用しています。

バスルームや病室などは日本のユニットバスを大型化したようなイメージで、配管やダクト、照明、通信機器、そして板金部材をワンセットでプレハブ製作し、現場では組み立てるだけで効率を上げています。

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ポンプまわりの配管はあらかじめ台座上に工場で組み立て、現場で設置するだけでよいようにしている(画像:MMC Contractorsのビデオより)

設備の吊り部材や貫通部のスリーブ、機器の台座などの位置決め(墨出し)を、トリンブル社のトータルステーションによって行い、据え付け位置を16分の1(約1.6mm)インチ以下という高精度で決める方法も採用しています。

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トリンブル社のトータルステーションとフィールドコントローラーを使用して高精度な墨出しを実現(画像:MMC Contractorsのビデオより)

このシステムの採用で、現場での作業がスピーディーかつ安全になっただけでなく、

 

生産性も5倍に上がった

 

そうです。

BIMによる設備工事のプレハブ化技術を紹介したYouTubeのビデオ(ビデオ:MMCコントラクターズ)

こうなると、設備も現場で構造部材や機器などを避けながら「施工する」ものというよりも、自動車や航空機と同じような感覚で「組み立てる」イメージになってきますね。維持管理も設備の部品を丸ごと取り換えるような方法になるのでしょうか。

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