管理人のイエイリです。
東日本大震災での原発事故などで、この夏の電力が心配されています。5月13日、政府は東京電力管内の企業や家庭に対し、使用最大電力を15%削減せよという、節電目標を決定しました。
この目標を大幅に上回る省エネにチャレンジしているのが竹中工務店東京本店です。
昼間の使用最大電力を、
ナ、ナ、ナ、ナント、
昨年比約50%削減
するというのです。さらにエネルギー使用量の総量を2009年比で約30%削減することを目指しています。
その内容は、太陽光発電パネルの設置や、発電と温水供給を同時に行うコージェネレーションシステムの設置、自然通風の拡大、そして照明器具のLED化です。
2004年に竣工した東京本店社屋は、以前の社屋に比較して2005年には総量で34%削減、2009年には同47%の削減を達成してきました。
つまり、ちょっと前の普通のビルに比べて既にエネルギー使用量は半減しているのに、さらに乾いたタオルを締め上げるようにした徹底的な省エネに挑むというものです。
使用最大電力の昨年比約50%削減にチャレンジする竹中工務店東京本店社屋(写真:竹中工務店。以下同じ) |
これだけではありません。竹中技術研究所でも昼間の
使用最大電力を40%削減
することを目指してチャレンジしています。
イントラネットを介した電力使用量の見える化や自然通風・日射遮へい工事、太陽光発電パネルの設置、自家発電設備の導入などを2011年内に段階的に実施します。同時に、実験機器や施設などは運用改善を行います。
竹中技術研究所 |
同社は会社全体でも25%の省電力化を目標に工事を実施するとのことで、中長期的には太陽光発電やバイオマス発電の導入を先行し、CO2排出量削減を視野に入れた「ゼロカーボン建築」を目指したオフィスモデルづくりの取り組みを進めていくとのことです。
これらの省電力、省エネの数値を見ていると、ちょっと前まで京都議定書でCO2排出量を1990年に比べて5%削減するとか言ってた目標が、チマチマしたものに見えてきますね。
建設業の力で、電力危機は乗り越られるのではと思うとともに、世界に誇れる地球温暖化防止の実例が日本からたくさん出てくるのではと、少し明るい気持ちになりました。