課題は「津波を克服する」人工島!第2回学生BIM&VRコンテストの開催決定
2012年4月4日

管理人のイエイリです。

BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)の学生コンペと言えば、96時間という短時間で課題の建物を設計する仮想コンペ「Build Live」の学生クラスがあります。

一方、同じBIMを使った学生コンペでも、約半年間かけてじっくりと競うのが、フォーラムエイトが開催する「学生BIM&VRデザインコンテスト オン クラウド」です。

昨年開催された第1回は、東京・渋谷の街にマッチした歩道橋をBIMやバーチャルリアリティー(VR)ソフトなどで設計するのが課題でした。激戦の結果、最優秀賞である「ワールドカップ賞」に選ばれたのは、金沢大学のチーム「金大都市研」でした。

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第1回学生BIM&VRデザインコンテスト オン クラウド」でワールドカップ賞を獲得したチーム「金大都市研」の「The Oasis」(左)と表彰式の様子(右)(写真・資料:フォーラムエイト)

今年も、「第2回学生BIM&VRデザインコンテスト オン クラウド」が開催されることになりました。注目されるその課題とは、

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

サステナブルな人工島

 

を提案することとなったのです。

正式なテーマは:“Sustainable Design of Marine City”「海上都市のサステナブルデザイン」です。前回の歩道橋に比べて、かなりスケールの大きな課題と言えるでしょう。

建設候補地は「東京」、「神戸~大阪」、「福岡」と3都市周辺の海面が指定されています。単に海面を埋め立てるだけではなく、埋め立てに「サステナブル」というコンセプトや目的に持たせることを狙っています。

また、「生物多様性」を重視し、人工島建設による新しい自然の創出も目指します。例えば、人工島の建設場所や形をどう決めるか、道路計画や島への交通手段、エネルギー・水・電気などのインフラをどう調達するかも提案のポイントとなります。

3カ所の建設候補地付近は、バーチャルリアリティーによってモデル化され、インターネットで公開されています。「VR-Cloud Client」という無償のソフトをインストールすることで、だれでも建設予定地周辺を上空から「ウォークスルー」ができるようになっています。

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東京の建設予定地(東京ビッグサイト~東京ディズニーランド~幕張メッセの範囲)

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神戸~大阪の建設予定地(和田岬、神戸空港、粟崎ユニバーサルスタジオあたりまでの大阪湾)
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福岡の建設予定地(蒙古山から九州大学、博多駅周辺、百道、福岡空港あたりまで)

昨年の東日本大震災以来、東海・東南海・南海地震など超大型地震や津波の発生に警鐘が鳴らされていますが、今回のコンテストであえて「海上都市」を課題にしたのは、

 

津波・災害を克服

 

し、安全、快適、サステナブルな「海上都市」での居住可能性を追求する狙いもあります。

実は、私は審査委員会のメンバーに入っています。学生が英知を結集し、津波を克服しサステナブルな人工島を造るためにどんなアイデアを提案してくれるのか、今から楽しみです。

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「第2回学生BIM&VRデザインコンテスト オン クラウド 詳細ページ」

エントリーの受付は2012年5月1日から9月30日まで。応募作品受付は10月1日から23日。受賞作品表彰式は11月21日、東京・品川コクヨホールで開かれます。最優秀賞には賞金30万円とワールドカップ、賞状が贈られます。

詳しい応募方法は、「第2回学生BIM&VRデザインコンテスト オン クラウド 詳細ページ」をご覧ください。

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