管理人のイエイリです。
今後、南海トラフで発生が予想されている東海・東南海・南海地震では、大地震発生から10分以内に津波が到来する地域もあるそうです。
津波の発生が予想されるときには高所に避難するのが一番ですが、平地の沿岸部で頼りになるのは津波避難ビルや高層マンションです。しかし、高層マンションには大抵、オートロックが採用されており、津波が来るときに誰がオートロックを解除するのかが課題になっています。
南海トラフの巨大地震での震度分布と最大津波高(資料:テレネット。以下同じ) |
この問題を解決するため、長野県飯田市のテレネットは「津波避難対策サービス」を開始しました。
ナ、ナ、ナ、ナント、
緊急地震速報でドアを開放
するシステムなのです。
「TN津波避難リリースシステム」というもので、大規模地震発生時に津波警報が発令された場合、マンションやビルのエントランスドアのオートロックを自動解除することができます。
「TN津波避難リリースシステム」の動作イメージ |
一方、マンションの住民にとってのメリットは、館内放送が流れて高度利用タイプの緊急地震速報が聞けることと、地震前にエレベーターを最寄り階に停止させ、閉じ込め防止の措置をとるサービスが用意されていることです。
「TN津波避難リリースシステム」は2週間から1カ月で設置が可能で、初期費用は0円。月々の利用料は9500円からとなっています。費用負担の方法は、マンションの管理組合が全額負担する、自治体が公助として負担する、管理組合と地域の町内会が折半するなど、いろいろな方法が考えられます。
費用負担の例 |
自治体にとって、このシステムは、
避難施設の建設より安価
で、多くの避難場所をすぐに確保できるというメリットもあります。今後、利用を検討する自治体が増えてくるかもしれませんね。