経営陣も節電チェック!凸版印刷が「電力見える化クラウドサービス」を導入
2012年8月20日

管理人のイエイリです。

地球環境保護のためのCO2排出量削減に加えて、東日本大震災での原発事故をきっかけとして浮上した電力不足へどのように対応するかという問題は、すでに各社の経営課題となっています。

東芝ソリューションでは各企業や施設でのピーク電力削減などに対応するため、昨年、「使用電力見える化クラウドサービス」を発表しました。企業内の各拠点に電力量計や電力センサーなどの計測ユニットを設置し、電力使用量のデータを数分間隔でインターネットを通じてデータセンターに送信し、自動集計することによって企業全体の電力の使用状況を「見える化」するものです。

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「使用電力見える化クラウドサービス」の概念図(資料:東芝ソリューション。以下同じ)

このサービスにさらに機能を追加したものが、凸版印刷の相模原工場に導入され稼働が始まりました。工場内には、300接点に電力量計や電力量センサーを設置し、リアルタイムに使用電力の状況を把握できるようにしたものです。

その結果、電力の使用制限をクリアするだけでなく、「使用電力量の削減」と「省エネ推進によるコスト最適化」も実現できるようになりました。

省エネを受け身として捉えるのではなく、

 

省エネを企業の利益に

 

変えようという積極的な経営戦略も可能になりそうですね。

今回導入したサービスの特徴は、グラフ表示機能と解析機能、ユーザー支援機能が追加されたことです。経営者も工場全体での使用電力の状況を見やすいグラフで把握できます。このほか目標達成状況や計測点ごとの情報表示も可能です。

建屋やフロアごとの低圧分電盤ごとに計測センサーが付いているので、建屋やフロア、分電盤ごとの「ランキング表示」を行えるほか、目標値をオーバーした場合には画面のメッセージやメールで担当者に知らせる機能も付いています。

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企業トップ、上級・拠点管理者、各部門の管理者と管理者別にきめ細かい電力管理ができる

これまで分かりにくかった電力消費量が見える化されることにより、電力使用についても計画、実施、検証、処置からなる

 

PDCAサイクル

 

を回し、さらなる省エネの追求が可能になります。

原発の電気が使えない場合は火力発電に頼るということになりますが、CO2排出量が増えるだけでなく、石油や天然ガスなどの化石燃料の枯渇という問題も無視できなくなりつつあります。コストダウンと同様に省エネも経営問題として本格的な取り組みが求められる時代になってきました。

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