管理人のイエイリです。
太陽光発電は地球環境保護だけでなく、地震や台風などの自然災害時の停電対策としてもニーズが高まっています。
しかし、これまでは建物の屋上に設置される場合が多く、スペースが限られたり、設置が難しかったりといった課題がありました。
そこで大成建設とカネカは、こうした太陽光発電の制約をなくす画期的な外装システム「T-Green Multi Solar」を開発しました。
ナ、ナ、ナ、ナント、
外壁や窓で太陽光発電
ができる外装材なのです。(大成建設のプレスリリースはこちら)
このシステムには、太陽電池モジュールを外装パネル化した「ソリッドタイプ」と、窓ガラスにストライプ状の太陽電池を配置した「シースルータイプ」があります。
一般的な外装材と同等の耐久性を持っており、太陽電池と外装材が一体化しているため施工が楽なほか、30年以上にわたって発電することが可能です。
ソリッドタイプは外壁部に設置するもので、太陽光モジュール付きものの銀色の電極線が外から見えないように、高い意匠性を有しています。
また、シースルータイプは窓部に設置するもので、高い発電効率だけでなく採光、眺望、遮熱、断熱の機能も持っています。
これらの機能を実現するため、複層ガラス構造になっています。内側のガラスにはLow-E膜が施されており、近赤外線を反射することで遮熱性能を高めています。
この反射光も
太陽電池の裏側
を使うことで、表裏同時発電を行って発電効率を高めているのです。
なお、太陽電池モジュールには結晶シリコンタイプを利用しており、カネカによると発電効率は世界最高の24.37%にも達しているとのことです。
つい10年前には十数パーセントもあれば高性能という感じでしたが、20%を大幅に上回るとは太陽電池の性能向上も目覚ましいですね。
両社は今後、都市型ZEB(ゼロ・エネルギー・ビル)を実現する技術として、環境経営やBCP(事業継続計画)に取り組む企業、災害時の居住継続機能を強化したい集合住宅などに、このシステムを積極的に提案していくとのことです。