管理人のイエイリです。
世界では建物などの建設に使われる大型3Dプリンターを開発する企業が続々と生まれています。
中でもエーピス・コー(apis cor)は、タワークレーンを小型化したような旋回式の3Dプリンターを開発。厳寒の地で48時間で低コスト住宅を「プリント」した企業として知られています。
同社はこのほど、この3Dプリンターを使い、ドバイで新たな建物を完成させました。その規模は2階建てで、
ナ、ナ、ナ、ナント、
高さ9.5m、面積640m2
とビッグです。同社によると、3Dプリンターを使って基礎からそのまま立ち上げた“プリント建物”としては、世界最大規模とのことです。(apis cor の英文プレスリリースはこちら)
それによると基礎は在来工法で造り、その上で3Dプリンターをクレーンで移動させながら壁などを造形していったそうです。造形には、「石こうベースの材料」を使いました。
造形に当たって現場をカバーで覆うことなく、温度や湿度の制御が難しい環境下で、作業を行いました。
まず1階部分を造って床となるプレキャストスラブを設置した後、その上に3Dプリンターを載せて2階部分の壁などを造形しました。
そして、注目すべきは、建物は構造計算を行って設計され、
柱には鉄筋
も入っていることです。 ここにコンクリートを打設すると、鉄筋コンクリート部材として機能します。
同社はこの建物の建設過程を記録した動画「The Biggest 3d printed building」をYouTubeに公開しました。これを見ると、施工の流れがざっとわかりますよ。
エーピス・コーは今、米国・ボストンにあるオートデスク・テクノロジー・センターにオフィスを構えているようです。2020年には3Dプリンターの外販を始め、2021年には材料工場を建設予定とのこと。
“3Dプリント建設”のビジネスは、急速に拡大しているようです。