LIXILが世界初のPVロールスクリーンを発売! 100WのUSB-C給電搭載、ダブルスキン効果も
2025年4月16日

管理人のイエイリです。

ビルの窓から差し込む太陽光を和らげるため、ブラインドやロールスクリーンがよく使われています。しかし、端の部分は隙間があってまぶしかったり、気密性が低いため冬はすきま風が入り込みやすかったりと、性能的にはいろいろと課題もありました。

そんな従来の遮光装置の問題を、一気に解決してくれる画期的な新製品「PVロールスクリーン」を、LIXILが発売することになりました。

「PVロールスクリーン」の外観。半分開けたところ(左)と閉めたところ(右)(以下の写真、資料:LIXIL)

「PVロールスクリーン」の外観。半分開けたところ(左)と閉めたところ(右)(以下の写真、資料:LIXIL)

「PV」という言葉が製品名に付いているように、

ナ、ナ、ナ、ナント、

1枚当たり100W

の電力を発電し、USB-Cポート(15~60W対応)から給電する機能が付いているのです。(LIXILのプレスリリースはこちら

下部にはUSB-C端子が付いており、スマホやパソコンに給電できる

下部にはUSB-C端子が付いており、スマホやパソコンに給電できる

PVロールスクリーンの構造

PVロールスクリーンの構造

同社によると直接、給電できる機能が付いたPVロールスクリーンは、世界初とのことです。

取り付け工事は従来のロールスクリーンと同じく、室内側から簡単に後付けで行えます。開閉はモーターで行いますが、蓄電池を備えているため電源工事は不要です。

またスクリーンの生地は布のような「ファブリック仕様」と、透明度の高い「スケルトン仕様」が用意されています。

布のような生地を使った「ファブリック仕様」(左)と透明度が高い「スケルトン仕様」(右)

布のような生地を使った「ファブリック仕様」(左)と透明度が高い「スケルトン

ファブリック仕様とスケルトン仕様を交互に配置した例
ファブリック仕様とスケルトン仕様を交互に配置した例

外から見たところ。ファブリック仕様は白い生地がアクセントとなっている

外から見たところ。ファブリック仕様は白い生地がアクセントとなっている

単に直射日光をさえぎるだけでなく、発電という「創エネ」機能も提供する点で画期的ですね。

それだけではありません。スクリーンの四方は枠で覆われており、気密性が高いので窓とロールスクリーンの間の空気が漏れにくくなっています。

そのため、

簡易ダブルスキン

としても省エネ効果を発揮するのです。

通常の窓(左)とPVロールスクリーンによる簡易ダブルスキン化(右)

通常の窓(左)とPVロールスクリーンによる簡易ダブルスキン化(右)

PVロールスクリーンを設置すると窓の断熱性が高まるため、夏は日射熱の取得率が低減し、冬はコールドドラフトを抑制できます。また、発電によって熱エネルギーが減るという効果もあります。

PVロールスクリーンの設置により、断熱性能は44%向上(左)し、日射熱取得率は19%低減した。発電は熱負荷も低減させているようだ

PVロールスクリーンの設置により、断熱性能は44%向上(左)し、日射熱取得率は19%低減した。発電は熱負荷も低減させているようだ

LIXILは2024年3月から福岡県宗像市と協定を結び、市役所や城山中学校などにPVロールスクリーンを設置し、実証を行ってきました。その結果、従来の遮光や断熱のほか、パソコンやスマホなどの電源としての利便性や省エネ効果、災害時の電源などとしての効果を確認しました。

PVロールスクリーンは2025年6月から、LIXILの100%子会社、LIXILリニューアル(本社:東京都墨田区)を通じて関東エリアの公共施設や法人向けに受注を開始します。その後、展開エリアを広げていく予定です。

PVロールスクリーンで「創エネ」と、ダブルスキンで「省エネ」、そしてバッテリーで「畜エネ」も行える“一石三鳥”のリフォーム工事は注目を集めそうですね。

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