管理人のイエイリです。
国土交通省のCALS/EC試験、RCEとRCIは、2012年度を最後に試験が終了し、2013年度以降は既存の合格者を対象とした登録更新や新規登録だけが行われます。これに伴い、資格の業務も建設コンサルタンツ協会から、日本建設情報総合センター(JACIC)に戻ってきました。
JACICのウェブサイトに設けられた「CALS/EC資格制度 更新のページ」 (資料:JACIC。特記以外は以下同じ) |
そして、有資格者が更新に必要な継続教育(CPD)のポイントを得るために開催されてきた講習会も廃止されました。
講習会がなくなると、CPDのポイントを獲得するために残されたのは「委員会等の活動」や講師経験・実務経験・論文執筆などによる「実務経験」ということになってしまうので大変だ、と思われている有資格者の方もおられるでしょう。
でも、心配はありません。JACICは講習会の代わりに、
ナ、ナ、ナ、ナント、
オンラインセミナー
を用意したからなのです。
JACICのウェブサイトには「JACICセミナー」というコーナーが開設されています。過去にJACICが開催したオープンセミナーの録画やPDFの資料が見られるようになっており、2005年7月28日に開催された「ICタグの建設分野での適用への挑戦」というセミナー以降のものが公開されています。
2005年以降の公開セミナーの動画が公開されている「JACICセミナー」のコーナー |
例えば、2012年4月13日に開催された「CALSの15年を振り返り、新たなステージへ~建設生産システムのイノベーションに向けて~」では、CALS/ECの草創期に当時の建設省でCALSに取り組んだ木下誠也さん(現・愛媛大学教授)の「建設CALS整備基本構想から15年」という講演が収録されています。
このほか、現在、国土交通省の事務次官としてCIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)を推進している佐藤直良技監(当時)がCIMを熱く語った基調講演「CIMのススメ」も「内容調整中」となっており、公開が期待されます。
木下誠也氏による「建設CALS整備基本構想から15年」の講演動画。動画、音声とスライドが同期し、まるで会場で見ているような臨場感です |
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当日の講演と会場の様子(写真:家入龍太) |
では、CPDのポイントはどう計算されるかというと、
3分受講につき1点
で与えられるしくみです。
これなら、時間や場所に関係なく、自分にとって参考になりそうなセミナーを自由に選んで受講でき、CPDのポイントも稼げます。さすがはCALS/EC資格のCPD制度、ITを活用して効率化を図るという精神は健在です。