管理人のイエイリです。
ここ数年、大判プリンターがどんどん安くなっています。例えば、日本ヒューレット・パッカードの「HP DesignjetT520」というA1カラージェットプリンターは、専用スタンド付きで17万8000円(税別)と20万円を切りました。
そして大判スキャナーにも“価格破壊”の波が押し寄せています。カラートラックジャパンが3月11日に発売したA1サイズの大判スキャナー「SmartLF SC25c」(48bitカラー仕様)の本体価格は、
ナ、ナ、ナ、ナント、
42万円(税別)
と、40万円万円に迫る安さなのです。
A1サイズの大判スキャナー「SmartLF SC25c」の本体(写真・資料:カラートラックジャパン) |
オプションの専用フロアスタンド(5万円、税別)を取り付けたところ |
このスキャナーの特徴は、画像を読み取るセンサーとして「1本ライン」のCISセンサーと、1本ラインのデュアルLED光源を採用していることです。そのため、センサーは図面などを1直線の上で読み取ります。
そのため、短いセンサーを千鳥配置にした機種に比べて、折れ目やしわのある図面などもキレイに読み取れるほか、つなぎ調整もスムーズに行えるなどのメリットがあります。
「SmartLF SC25c」が採用している1本ラインのCISセンサー(左側)は、千鳥配置のセンサーに比べて折れた図面などもキレイに読み取れる |
もっと大きな図面などをスキャンしたい場合は、A0サイズの「SmartLF SC 36c」(48bitカラー仕様で55万円。税別)、B0サイズの「SmartLF SC 42c」(48bitカラー仕様で75万円。税別)なども用意されています。
A0サイズ用「SmartLF SC36c」の本体(左)とオプションのフロアスタンドなどを付けたところ(右) |
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価格表の例。各サイズでモノクロ、48bitカラー、48bit高速カラーの3タイプが用意されています。後で追加料金を払うと上のクラスに“グレードアップ”できます |
こうした価格破壊の波は、大判カラースキャナーの売り上げアップにもつながっています。英国・ケンブリッジにあるカラートラックグループ本部の発表によると、2012年度、SmartLF大判スキャナーの全世界での販売台数は、
対前年比33%増を達成
し、カラートラックグループの連結収益は、対前年比21%増1718万ドル(約16億円)に上ったそうです。
カラートラックジャパンの山下徹さん(左)と市川栄一さん(右) |
これだけ大判スキャナーの価格が安くなると、個人の設計事務所レベルでも導入できそうですね。大判の図面や地図、資料などをスキャンして、図面アーカイブを作れるようにしておけば、これまで捨てられなかった思い出の図面や、業務上の必要で保管している図面の“断捨離”も進み、事務所もスッキリと整理整頓されるのではないでしょうか。