発表会は超満員!なぜ、今、2次元CAD「JDraf」なのか
2013年5月30日

管理人のイエイリです。

ここ数年、建築はBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)、土木はCIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)と、3次元モデルを使った設計・施工の話題で持ちきりです。

そんななか、昨日(5/29)、東京・秋葉原でジェイドラフ主催の2次元CAD「JDraf」新製品発表会が行われました。(JDrafについては4/26の当欄記事で)

前半は「BIM最先端情報セミナー」で、そのタイトル通り、BIM界の最先端を走る安井建築設計事務所の関連会社、安井ファシリティーズのIPDビジネスモデル推進ジェネラルマネジャー、中元三郎さんと、BIMによる設計プロセスを実践するビム・アーキテクツの山際東さんが講演しました。

中元さんは「安井LOD」と呼ばれる安井建築設計事務所が開発したBIMモデルの詳細度や施工に踏み込んだBIMの活用、山際さんはBIMが活用できない原因や、BIMで成功するための3カ条など、「BIM活用勝利の方程式」といった内容の講演でした。会場は超満員で立ち見も出たほどです。

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講演する安井ファシリティーズの中元三郎さん(左)とビム・アーキテクツの山際東さん(右)(写真:家入龍太。以下同じ)

二人の講演が終わったところで10分間の休憩です。この後、2次元CADの新製品「JDraf」の発表会です。

BIMの講演も終わったことだし、後半は人数が減るだろうなと思っていました。ところが、後半の部が始まった時、ふと後ろの席を振り返ってみて驚きました。

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

会場は満席のまま

 

で、ほとんどの人が引き続き、2次元CADの話に耳を傾けていたのです。

BIM、CIMの話題で持ちきりの建設業界で、今、なぜ、この2次元CADのセミナーが人気なのでしょうか。

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 後半の部で行われた2次元CAD「JDraf」のデモンストレーション(左)と受講者で超満員の会場(右)
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 寸法線の作図デモ(左)。ナント、文字の縦書きにも対応していた(右)
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講演するトータル・システム・テクノロジー代表取締役の長尾良幸さん(左)とジェイドラフ代表取締役の宮田信彦さん(右)

JDrafの人気の秘密は、建設業界でデファクトスタンダードになっているCADファイル形式「DWG」をネーティブファイルにしていることです。しかも、かつてのR12形式から2007形式までを読み書きでき、2013形式のファイルを読み込むことができます。

また、LISPやC言語、C++言語などによってフルカスタマイズに対応していること。過去に開発したスクリプトもそのまま使えるのかポイントです。Windows7、8の32ビット版、64ビット版(XPとVistaは32ビット版のみ)に対応しています。

そして、なんと言っても価格です。

1年間使用可能なライセンスは

 

2万8000円(税別)

 

永久ライセンスは4万6000円(税別)という低価格に注目が集まっているのです。

BIM、CIMの話題で持ちきりの建設業界ですが、一方ではいまだに2次元CADしか使わない、そして最新版で搭載されるような最先端の機能も使わない、という人も多そうです。

そんな一般的なユーザーには低価格でそこそこの機能を持った「JDraf」は、医薬品業界のジェネリック薬品のように、“ジェネリックCAD”としてのニーズがありそうですね。

あるゼネコンからの参加者に意見を聞いてみると、BIMソフトのパッケージをそろえている設計部門はともかく、施工部門や工事現場では、かなり重宝するのではとのことでした。

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