ニコン・トリンブルがあのSketchUpを発売! 3DスキャナーやMRと連携し建設現場の日常使いツールに
2024年4月4日

管理人のイエイリです。

3Dモデリングソフトの「SketchUp」と言えば、高機能でありながら直感的でわかりやすい操作と、線画に色塗りしたようなシンプルな画風により、3D初心者や建物の初期デザインなどで、世界的に広く使われてきました。

日本では、アルファコックス(本社:東京都世田谷区)が長年、SketchUpの代理店としてソフトの販売やサポートを行ってきました。

SketchUpで作成した建設現場の3Dモデル(以下の資料:ニコン・トリンブル)

SketchUpで作成した建設現場の3Dモデル(以下の資料:ニコン・トリンブル)

そのSketchUpを、2024年4月1日から、

ナ、ナ、ナ、ナント、

ニコン・トリンブルも販売

を開始したのです。(ニコン・トリンブルのプレスリリースはこちら

ニコン・トリンブルも販売を始めたSketchUpアプリケーション。デスクトップ版やスマホやタブレットで使えるWeb版がある

ニコン・トリンブルも販売を始めたSketchUpアプリケーション。デスクトップ版やスマホやタブレットで使えるWeb版がある

建設現場でSketchUpを使って施工管理を行うイメージ

建設現場でSketchUpを使って施工管理を行うイメージ

同社が発売したSketchUpアプリケーションは、空間デザイン用の「Pro」と建設分野向けの最上位版「Studio」、そしてスマートフォンやタブレットで使えるWebベースの「Go」の3種類で、アルファコックスが販売している製品と同じです。

なぜ、ニコン・トリンブルが発売したかというと、SketchUpはもともとGoogleが開発・提供していたものを、2012年に米国トリンブル社(Trimble)が買収し、「Trimble SketchUp」になったという経緯があるからです。(2012年5月1日の当ブログ参照

その結果、SketchUpはトリンブル社の3Dレーザースキャナー「Trimble X7」や「X9」で計測した点群データを読み込んで、3Dモデルと一体化して編集したり、SketchUpで作成した3DモデルをヘルメットとMR(複合現実)デバイスのHoloLens2が合体した「Trimble XR10」で使ったりするためのデータ連携がスムーズに行えるようになっています。

他のシステムとSketchUpとのデータ交換のために、「Trimble Connect」というクラウドプラットフォームも用意されています。

SketchUpと点群・座標データや、Trimble Connectを使ったMRデバイスとのデータ連携イメージ

SketchUpと点群・座標データや、Trimble Connectを使ったMRデバイスとのデータ連携イメージ

SketchUpの3Dモデルに現場の点群データを読み込んで一体化した例

SketchUpの3Dモデルに現場の点群データを読み込んで一体化した例

Trimble Connectを介して、SketchUpのデータをMRデバイス「XR-10」で活用したイメージ

Trimble Connectを介して、SketchUpのデータをMRデバイス「XR-10」で活用したイメージ

SketchUpはこれまで、設計段階で使われる例が多い印象でしたが、ニコン・トリンブルが測量機器やMRデバイスと連携して販売することで、建設現場で日常使いできる

施工管理ツール

としても、広く使われていきそうですね。

本格的なBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)ソフトに比べて取っつきやすいので、“全員参加型の建設DX”を後押ししてくれそうです。

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