AIステレオカメラメーカー、HMSが配筋検査を自動化へ! 国交省が2.9億円を交付、建設RXコンソーシアムにも参加
2024年2月15日

管理人のイエイリです。

映像などのデータを、端末内でAI(人工知能)処理する「エッジAI」という技術が、監視カメラなどの分野で使われ始めています。

中でも、HMS(本社:福岡市博多区)は、エッジAIのほか、2Dカメラや3Dステレオカメラ、深度センサーや、慣性計測装置(IMU)、自己位置推定機能までを“てんこ盛り”した小型ステレオカメラ「SiNGRAY Stereo PRO」(以下、Stereo Pro)を開発しています。

エッジAIを搭載した小型ステレオカメラ「SiNGRAY Stereo PRO」。サイズは116mmx25mmx18mmで重量は127g(特記以外の写真、資料:HMS)

エッジAIを搭載した小型ステレオカメラ「SiNGRAY Stereo PRO」。サイズは116mmx25mmx18mmで重量は127g(特記以外の写真、資料:HMS)

カメラ内部に搭載された様々な機能

カメラ内部に搭載された様々な機能

同社はこのほど、建設業界をまたいで建設ロボットなどを共同開発する組織、建設RXコンソーシアムに参加しました。

その目的は、このStereo Proを使って、

ナ、ナ、ナ、ナント、

配筋検査を自動化

するシステムを開発することなのです。(HMSのプレスリリースはこちら

この配筋検査自動化システムの開発は、(1)Stereo Proとオートフォーカス機能をもった4K RGBセンサーを一体化、(2)撮影したデータを確認後、数分で鉄筋を3Dモデル化して検査を完了するソフトを開発、(3)既存の検査プラットフォームとの連携からなっています。

開発結果は、昨年末に立ち上がった建設RXコンソーシアムの新分科会で共有され、製品開発や普及に活用されます。

これまでの配筋検査は手作業でしたが、このシステムが完成すると次のように省力化されます。

鉄筋をスキャンしながら移動→作成された点群データをその場で確認→検査部分のデータを切り出してクラウドに送信→数分で検査部分の3Dモデルを構築→既存の配筋検査プラットフォームで検査を完了、という流れです。

鉄筋をスキャンして点群化したイメージ

鉄筋をスキャンして点群化したイメージ

そして、同社はこの開発プロジェクトを、国土交通省の中小企業イノベーション創出推進事業(SBIRフェーズ3)に応募し、採択されて、

最大約2億9581万円

の補助金が交付されることになったのです。(国土交通省のプレスリリースはこちら

中小企業イノベーション創出推進事業(SBIRフェーズ3)での採択内容(資料:国土交通省)

中小企業イノベーション創出推進事業(SBIRフェーズ3)での採択内容(資料:国土交通省)

カメラメーカー自体が、建設分野に目を向けて、配筋検査の自動化に取り組んでくれるのはうれしいことですね。メーカーならではの開発力とブレークスルーに期待したいです。

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