管理人のイエイリです。
映像などのデータを、端末内でAI(人工知能)処理する「エッジAI」という技術が、監視カメラなどの分野で使われ始めています。
中でも、HMS(本社:福岡市博多区)は、エッジAIのほか、2Dカメラや3Dステレオカメラ、深度センサーや、慣性計測装置(IMU)、自己位置推定機能までを“てんこ盛り”した小型ステレオカメラ「SiNGRAY Stereo PRO」(以下、Stereo Pro)を開発しています。
同社はこのほど、建設業界をまたいで建設ロボットなどを共同開発する組織、建設RXコンソーシアムに参加しました。
その目的は、このStereo Proを使って、
ナ、ナ、ナ、ナント、
配筋検査を自動化
するシステムを開発することなのです。(HMSのプレスリリースはこちら)
この配筋検査自動化システムの開発は、(1)Stereo Proとオートフォーカス機能をもった4K RGBセンサーを一体化、(2)撮影したデータを確認後、数分で鉄筋を3Dモデル化して検査を完了するソフトを開発、(3)既存の検査プラットフォームとの連携からなっています。
開発結果は、昨年末に立ち上がった建設RXコンソーシアムの新分科会で共有され、製品開発や普及に活用されます。
これまでの配筋検査は手作業でしたが、このシステムが完成すると次のように省力化されます。
鉄筋をスキャンしながら移動→作成された点群データをその場で確認→検査部分のデータを切り出してクラウドに送信→数分で検査部分の3Dモデルを構築→既存の配筋検査プラットフォームで検査を完了、という流れです。
そして、同社はこの開発プロジェクトを、国土交通省の中小企業イノベーション創出推進事業(SBIRフェーズ3)に応募し、採択されて、
最大約2億9581万円
の補助金が交付されることになったのです。(国土交通省のプレスリリースはこちら)
カメラメーカー自体が、建設分野に目を向けて、配筋検査の自動化に取り組んでくれるのはうれしいことですね。メーカーならではの開発力とブレークスルーに期待したいです。